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国土交通白書 2024

第2節 望ましい将来への展望

コラム AI・ロボット・ドローンによる次世代のインフラメンテナンス

 インフラの点検や整備における様々な場面で、AI・ロボット・ドローンが活用されるようになれば、これまでとは次元の異なる生産性を発揮し、より精度の高いインフラの管理が行えるようになる。例えばMR(Mixed Reality)ゴーグルを用いて、現実世界をカメラで捉え、インフラの状態をAIで診断しつつ、遠隔地にいるオペレーターが出す指示をレンズに表示することで、点検員が迷わず正しい手順で点検や整備を実施できることが期待される。

 橋梁等の高所や狭い場所での目視点検を、ドローンのカメラで代替できれば、危険な高所作業を減らすことができる。また、人の体に装着するロボットアームを用いて、作業時のサポートを行うことで、疲れにくく、かつ、より安全作業を実施できることが期待される。

 点検結果を情報システムに蓄積することで、整備の優先順位をより詳細に検討できるようになり、例えば、インフラが導入された年月日だけではなく、インフラの使用状況や周りの環境等、インフラの寿命に関わる様々な要因を考慮することで、より効率的なインフラの更新計画を策定することが可能となることが期待される。