国土交通白書 2025
第2節 サービスの供給制約に対する国民意識
コラム 「物流ビッグデータラボ」の創設((株)Hacobu)
我が国において、物流は国民生活や経済活動を支える不可欠な社会インフラである。しかしながら、担い手不足の深刻化や「2024年問題」の影響によって、今後、輸送能力が不足する可能性がある。
2024年、(株)Hacobuは物流分野が抱える輸送能力の不足という課題に対して、共同輸配送を実現するために、個社の枠を超えた物流データの分析・活用基盤となるプラットフォームである「物流ビッグデータラボ」を創設した。
「物流ビッグデータラボ」では、(株)Hacobuが提供するサービスである「MOVO Berth」や「MOVO Vista」を通じて収集した月間約250万件のデータ注1(2025年4月時点)を基に、共同輸配送の実現可能性を分析している。2024年の分析結果では、1都3県から関西への長距離輸送の41.3%で、共同輸配送の実現可能性があることが明らかになっている。
また、「MOVO Berth」の導入によって、荷待ち・荷役時間の削減が期待される。2024年に、YKK AP(株)東北製造所では、「MOVO Berth」を活用し、計画的な出荷作業を行うことで、平均荷待ち時間の43%削減を実現した。さらに、これまで手作業で行われていた荷待ち・荷役時間の管理業務をデータ化することで、月間43.4時間の業務時間の削減を実現した。これは1人あたりの業務時間(月間160時間)で推定すると、業務時間の27.1%を削減したこととなる。
今後、「物流ビッグデータラボ」は、参画企業の拡大や自動運転時代を見据えたデータ活用基盤の構築を進め、日本全体のサプライチェーン最適化に貢献することを目指している。
<物流ビッグデータラボのイメージ>
<MOVO Berthのイメージ>
資料)(株)Hacobu
- 注1 参画企業ごとの入出荷情報・車両の動態情報・配送案件情報等を含むデータ。