国土交通白書 2025
第2節 サービスの供給制約に対する国民意識
コラム 岐阜市における中心市街地での自動運転バスの取組(岐阜市)
岐阜市に本社を置く岐阜乗合自動車(株)では、高齢化などに伴うバス運転手の減少(2019年度末431名→2024年度末374名)により、運転手不足が深刻な課題となっており、市民の移動の足への影響が懸念されている。
このような背景もあり、岐阜市では持続可能な公共交通ネットワークの構築に向け、「自動運転レベル4」の実装を目指し、2023年11月より自動運転バス(GIFU HEART BUS)の継続運行を実施している注1。駅前等、交通量が多い中心市街地で自動運転バスが継続運行されるのは全国初である。
信号協調システムや路車協調システム注2の整備を進め、中心市街地における完全自動右折を実現させており、自動運転での走行割合は89%に達している。乗車実績としては、2025年4月に6万人を達成しており、運行のべ便数も6,600便を超えている。
また、利用者の多い中心市街地で自動運転バスの継続運行を実施することで、市民が自動運転技術を知るきっかけになるなど社会受容性の向上が期待される。車体は、視認性の高い「赤色」を採用するなど、街中を走行していると一目でGIFU HEART BUSと分かる工夫がなされている。さらに、岐阜市は、ルート沿線に住む市民等を対象とした試乗会や、市内の全小学校を対象にした体験乗車等、自動運転バスの認知度を高める取組を積極的に実施している。
公共交通への自動運転技術の導入に向けて、今後、岐阜市は5年間の継続運行を通して技術の検証を進めるとともに、更なる社会受容性の向上を図りながら、自動運転技術を様々な地域へ広く展開するための運行体制の構築を検討することとしている。
<岐阜市中心部を走る自動運転バス>
<市内の小学校を対象にした体験乗車>
資料)岐阜市
- 注1 2024年度時点は自動運転レベル2。
- 注2 車載センサで検知が困難な道路状況を道路に設置するセンサ等により検知し、自動運転車両等へ情報提供する仕組み。