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国土交通白書 2025

第1節 国土交通分野における施策の新展開の萌芽

コラム 工事現場における土日の一斉閉所(茨城県)

 人材確保が急がれる建設業は、労働環境の改善において他産業に遅れをとっている。また、建設技術者の休日の取得状況は、「4週6休程度」が43.4%と最も多く、他産業で一般的な「4週8休以上」は、わずか21.2%である(2024年8月時点)。

 こうした背景を踏まえ、茨城県では、県が発注する公共工事において、受注者側・発注者側双方が協力して休工日の確保と適正な工期の設定を実現したほか、県内の市町村や民間事業者が発注する工事における同様の取組への働きかけを実施した。公共工事の受注者側である茨城県建設業協会では、2019年から県内公共工事の土日一斉休工を始め、2023年までの4年間で設定日を段階的に引き上げた。

 一方で、発注者側である茨城県も、2017年から週休2日制促進工事を試行導入し、2023年から完全週休2日制・4週8休制を受注者が選択できる体制の整備を通して、受注者側の処遇改善に取り組んだ。また、2024年4月から、すべての工事を対象に「発注者指定型」として着手前に経費補正を行うことで、適正な工期の確保を推進している。さらに、同県は、民間事業者が主体となる取組への働きかけとして、2022年から、関係団体と連携し、「民間工事における適正な工期の確保に係る連絡会議」を開催しているほか、県内市町村の取組への働きかけとして、2023年に、国土交通省が実施する入札契約の改善に向けたハンズオン支援に参加した。

 一連の取組の結果、2023年度、茨城県土木部における発注工事での4週8休の実施率は約70%に達した。2024年4月から、原則すべての工事を4週8休としており、実施率は今後100%に達すると見込まれる。また、同県は、ハンズオン支援において国土交通省が定めた「入札契約改善に向けた重点取組14項目」について、2026年末までに市町村平均で実施率8割以上を目指している。

<啓発ポスター>
啓発ポスター

資料)一般社団法人日本建設業連合会