国土交通白書 2025
第1節 国土交通分野における施策の新展開の萌芽
コラム 中継拠点の整備「コネクトエリア浜松・TSUNAGU STATION浜松」
(遠州トラック(株)・中日本高速道路(株)、センコー(株))
中継輸送の更なる普及・拡大に向けて、物流事業者が共同で利用できる中継拠点の整備や、物流事業者同士の中継輸送ニーズをマッチングするシステムの構築が期待されている。
静岡県浜松市の新東名高速道路浜松SAスマートICは、東京(東京IC)から約230km、大阪(吹田IC)から約250kmに位置しており、IC付近にいくつかの中継拠点が整備されている。中継拠点が、東京・大阪のおおよそ中間地点に位置することで、中継輸送を活用した両地点からの日帰り運行が可能となっている。また、トラックドライバーが、中継輸送に併せて、インターバルを取ることができる中継拠点も整備されている。
●遠州トラック(株)・中日本高速道路(株)の取組
主に静岡県で運送業を営む遠州トラック(株)は、中日本高速道路(株)(NEXCO中日本)と協力し、浜松SA(下り)に隣接した土地に中継拠点「コネクトエリア浜松」を整備することで、自社以外の物流事業者へ中継拠点の利用を促進している。同拠点は、利用登録した物流事業者が予約可能であり、幅4m・長さ26m等と広く確保された駐車マスによって、トレーラーの交換作業が効率的に行える。また、同拠点の徒歩圏内に浜松SA(下り)があり、中継輸送と併せて利用することもできるため、利便性も高い。
また、2025年6月には、新たに「コネクトエリア東名浜松西」と「コネクトエリア静岡」が開業しており、更なる中継拠点の整備が進められている。
資料)遠州トラック(株)
●センコー(株)の取組
全国で運送業や倉庫業等を展開するセンコー(株)は、トラックドライバーの宿泊を伴う運行をなくすことを目的に、浜松スマートIC付近に中継拠点「TSUNAGU STATION浜松」を開業した。同拠点は、会員登録した物流事業者が利用可能(予約制)であり、ダブル連結トラックの駐車にも対応するなど、車種による制限を設けていない。また、倉庫機能も持ち合わせており、荷役作業に24時間対応しているため、貨物の積替えによる中継輸送も可能である。加えて、同拠点内にあるドライバー専用の休憩スペースには、シャワー設備等が備えられており、ドライバーの労働環境が整備されている。
同社は今後、中継輸送のニーズが高い地域に同様の中継拠点を整備していくとともに、システムを活用して、物流事業者をマッチングさせて、中継輸送を支援する取組も検討している。これにより、自社だけでは中継輸送を行えなかった物流事業者も巻き込み、トラックドライバーの日帰り運行が普及・拡大していくことが期待されている。
資料)センコー(株)