国土交通省ロゴ

国土交通白書 2025

第1節 国土交通分野における施策の新展開の萌芽

コラム 建設ディレクターの活用((株)愛亀)

 建設業界では、建設技能労働者だけでなく、建設技術者においても担い手不足が懸念されており、地域のインフラを支える人材の確保が課題となっている。

 愛媛県松山市の(株)愛亀は、県内を中心に主に道路舗装を行う建設会社である。同社は、「インフラの町医者」としての責任を果たすべく、様々な取組を行っている。

 同社は、働き方改革を進める中で、現場技術者の業務削減に向けて、業務の一部を担う「建設ディレクター注1」を2023年度から導入している。建設ディレクターは、施工書類やデータの管理等をはじめ、ドローン操作や3次元設計等のICT業務も行う新たな職種である。

 同社社員の4名(女性3名、男性1名)が、一般社団法人建設ディレクター協会の講座を受講し、建設ディレクターとして認定されている(2025年2月1日現在)。建設ディレクターの導入に当たり、同社は、これまで現場技術者が担っていた書類作成等の業務を難易度別に分類し、移管が容易な業務から建設ディレクターに教育を行った。同社の建設ディレクターを導入した現場では、現場技術者の時間外業務が約3割削減され、既に一定の効果が見られている。

 同社は、今後も建設ディレクターへの業務移管を進めていくこととしており、さらには、書類作成だけでなく、ICTを活用した業務についても取り入れる予定である。そのため、同社は、ICT技術に長けた人材を確保し、社内の教育体制を構築することを計画している。

 このような建設ディレクターの取組は、これまで建設業に関わりがなかった人材の流入を促進し、新たな建設業の担い手を生み出すとともに、建設現場の業務効率化や生産性向上にもつながることが期待されている。

<同社で活躍する建設ディレクター>
同社で活躍する建設ディレクター

資料)(株)愛亀

  1. 注1 「建設ディレクター」は、一般社団法人建設ディレクター協会の登録商標である。(登録番号:第 5939693号、第6327912号)