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国土交通白書 2025

第1節 国土交通分野における施策の新展開の萌芽

コラム CFS建築による省人化・省力化(野原グループ(株)・一般社団法人日本CFS 建築協会)

 将来の建設技能労働者の不足が懸念される建設業では、あらかじめ工場で生産・加工された部材を使用するプレキャスト工法やモジュール建築等、現場作業を省人化・省力化する新たな工法の活用が期待されている。

 モジュール建築の一つであるCFS建築とは、Cold-Formed Steel(板厚約0.8~6.0mmの冷間成形薄板形鋼)を構造部材として使用する建築工法であり、現場作業の省人化・省力化や標準化を実現する。部材は工場で生産・加工されており、現場では溶接等の技術を使わずに、ドリルねじでの留め付けによって組立可能であり、造作が少なく、また、属人的な技術による仕上がりのバラツキも少なくなる。

 建設業の生産性向上を推進している野原グループ(株)は、2024年4月に、一般社団法人日本CFS建築協会の協力のもと、CFS建築を採用した2階建て・延床面積662㎡の医療施設を建設した。また、同社は、この医療施設の建設に当たり、仮想竣工したBIMモデルを活用することで、関係者との合意形成の迅速化も図っている。CFS建築とBIMの活用の結果、従来工法に比べ約2か月の工期短縮と35%の省人化を実現した。

 同社は今後、建築工事でのCM注1の役割を増やし、DfMAの思想を汲むモジュール建築等の推進により、省人化、工期短縮、品質確保、コスト低減や技術の標準化等を目指すこととしている。

<CFS建築による施工の様子>
CFS建築による施工の様子

資料)野原グループ(株)、一般社団法人日本CFS建築協会

  1. 注1 CM(Construction Management)とは、発注者とCM契約を締結し、発注者の立場から一貫して建設プロジェクトをマネジメントする建築生産方式。これにより、中立的立場から設計者と施工者の役割分担や意見調整を行い、コスト・品質・スケジュールの最適化を実現する。また、発注者の意思決定を支援する役割も担う。