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国土交通白書 2025

第1節 国土交通分野における施策の新展開の萌芽

コラム ウォーターPPPレベル3.5の導入(神奈川県企業庁)

 我が国の水道事業者は、担い手不足や職員の高齢化等の課題を抱えている。神奈川県企業庁 (以下、「企業庁」)においても、職員の高齢化が進んでおり、今後10~15年の間に、技術系職員の大幅な減少が見込まれている。

 将来にわたって安定的な事業運営を継続していくことが課題となる中、企業庁は、民間事業者と連携した水道事業の運営に取り組み、2014年から、箱根地区の水道業務に包括的民間委託を導入している。2024年から開始した「箱根地区水道事業包括委託(第3期)」は、委託期間を5年から10年に延長したことで、ウォーターPPPの管理・更新一体マネジメント方式(レベル3.5)の要件を満たすこととなった注1

 包括的民間委託の導入により、企業庁は、これまで旧箱根水道営業所の職員20名で行っていた業務に加えて、個別に発注していた複数の民間委託業務を一括して発注することにより、契約と業務の履行確認を一体化できるようになり、現在、企業庁職員7名によるモニタリング体制のもと箱根地区の水道事業運営は、受注者により適切に行われている。

 また、管理・更新一体マネジメント方式の採用により、第3期では、受注者自ら水道施設の更新計画の原案を作成する業務が加わり、企業庁は、受注者のさらなる水道事業に係る運営ノウハウの習得を促している。

 企業庁は、今後も箱根地区において包括的民間委託を活用し、民間事業者と連携しながら、より効率的かつ安定的な水道事業の運営を目指すこととしている。

<箱根地区水道事業の概要>
箱根地区水道事業の概要

資料)神奈川県企業庁

  1. 注1 本委託におけるウォーターPPPはコンセッション方式(レベル4.0)を目指すものではなく、管路・更新一体マネジメント方式(レベル3.5)を継続する。