国土交通省ロゴ

国土交通白書 2025

第1節 国土交通分野における施策の新展開の萌芽

コラム バス車両を活用した貨客混載の取組(十勝バス(株))

 国内のバス会社は、全国的に、人口減少に伴う利用者の減少による経営環境の悪化や運転手不足が深刻化している。北海道帯広市や近隣の町村では、人口減少に伴い、バスの利用人数は年々減少しており、バス会社の収益改善や、公共交通サービスの利便性向上が喫緊の課題となっていた。

 物流分野においても担い手不足が深刻化しており、北海道では、その地理的・気候的特性からトラックの輸送能力低下による影響は大きく、輸送可能な地域・品目が制限されつつある。

 このような交通、物流の現状を受けて、2024年2月、十勝バス(株)は、運送事業者と連携して、貨客混載の実証実験を行った。本実証実験では、貨客混載専用にバス2台を改造し、前方を客席、後方を荷物置き場とし、運送事業者の営業所で荷物を積み込んだ後、始発の停留所がある帯広駅を経由し、各地のバス停を回り、最終目的地の十勝バス広尾営業所まで荷物を運搬した。

 本実証実験では、1日1回、計10日間運行し、合計で208人の旅客を輸送すると同時に、1,090個の荷物を配送した。荷物1つ当たりの重量を9kgと仮定すると、荷物の総重量は9,810kg(1,090個×9kg)となり、4tトラック換算で約3運行分のトラックドライバーの省人化効果を創出している。  

 今後、十勝バスは収益面の検討を行い、貨客混載事業の本格導入に向けた検討を進めることとしている。

<貨客混載バスに荷物を積む様子>
貨客混載バスに荷物を積む様子
<貨客混載バスの貨物積載スペース>
貨客混載バスの貨物積載スペース

資料)十勝バス(株)