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国土交通白書 2025

第1節 国土交通分野における施策の新展開の萌芽

コラム スクールバスの混乗(群馬県下仁田町)

 利用者の減少や担い手不足を背景に、バスの減便・廃線が相次ぐ中、地域住民の移動手段としてスクールバスを活用する動きが見られる。

 群馬県下仁田町では、2012年4月に町内の4つの小学校の統合に併せて、スクールバスの増車や運行エリアの拡大が必要となり、町営の路線バスとの運行ルートやダイヤの重複が課題となっていた。町営の路線バスは、当時、利用者の減少により経営状況が厳しく、サービスの維持が困難化していたことから、同町は、2012年から町営バスとスクールバスを統合し、一般の利用者をスクールバスに混乗させる取組を実施している。

 平日の登下校の時間帯には、路線バスの代わりにスクールバスが運行し、平日の昼間と休日は路線バスが町内を運行している。スクールバスは、空席があれば一般の利用者も無料で乗車でき、1日を通じて、町中心部と町内各地を結ぶ住民の足を確保している。また、車内には防犯カメラを設置するとともに、車両後部には電光乗降灯を取り付け、児童が安全に利用できるよう対策を行っている。

 スクールバスの混乗者は通院目的の高齢者が多く、高齢者や交通弱者の移動手段となっており、2024年度の混乗利用者は3,789人であった。

 地域公共交通の維持が困難な地域においては、同町のようなスクールバスに一般の利用者を混乗させる取組が、地域住民の移動手段の確保につながることが期待される。

<スクールバス車両>
スクールバス車両

資料)下仁田町