(1)新会社等の発足


 国鉄が行っていた鉄道事業のうち、旅客部門については、地域を6つに分割し、それぞれ北海道旅客鉄道株式会社(JR北海道)、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)、東海旅客鉄道株式会社(JR東海)、西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)、四国旅客鉄道株式会社(JR四国)及び九州旅客鉄道株式会社(JR九州)の6つの旅客鉄道株式会社が、また、貨物部門については、旅客部門と分離されたうえで日本貨物鉄道株式会社(JR貨物)が発足した。
 分割・民営化に当たって、JR北海道、JR四国及びJR九州については、営業損益で赤字が生じることが見込まれるなど厳しい経営状況が想定されたため、会社発足時に於いて長期債務を引き継がせないこととした上で、営業損失を補填し得る収益が生み出されるような経営安定基金を設けることにより経営基盤の確立を図ることとした〔1−2−1表〕