(イ)債務処理に向けての取り組み


 イギリスでは、1994年4月国鉄改革が行われ、旧イギリス国鉄は鉄道施設保有・管理主体(新たに設立されたレールトラックが担当)と列車運行主体(全国25の旅客会社、4分野に区分された貨物会社等を子会社として保有する持株会社である英国鉄管理会社が担当)に分割され、レールトラックは列車運行主体からの線路使用料収入により運営され、政府からの助成は受けないこととなっている。約32億ポンドの債務については、英国鉄管理会社(約62.7億ポンド(約2,159億円)を承継)とレールトラック(約19.7億ポンド(約3,349億円)を承継)が分割して承継した。英国鉄管理会社の承継した債務については、その子会社の株式売却収益等を返済にあてることとなっている。また、レールトラックの承継した債務については、線路使用料収入を返済にあてることとなっている。