5 中部新国際空港及び首都圏空港の調査


 中部新国際空港構想については、中部圏の経済力を背景とした航空需要に対応するものとして、3年度より、愛知県、岐阜県、三重県および名古屋市等地域の諸団体と連携して成立可能性調査を行い、伊勢湾東部の海上である愛知県常滑沖において、空港の概略の整備内容、採算性等について検討してきたところであるが、これを踏まえ、8年度より新しい空港について計画案等の作成に関する総合的な調査を行うこととしており、地域の諸団体と連携して、空港の位置、規模及び環境影響等について検討を行っている。
 一方、首都圏においては、東京国際空港の沖合展開事業が完成しても、国内線で21世紀初頭には再びその能力が限界に達することが予測されることから、将来の国内航空需要の増大に対応するための空港能力の一層の拡充を図っていく必要がある。そこで、3年度から調査を進めてきた結果、既存の飛行場の活用及び内陸における新規の空港設置については、ともに航空機騒音問題等から拠点空港としての利用が期待できないと判断されることから、8年度は、海上を中心とした新たな拠点空港の立地に関する調査を行っている。なお、8年3月に運輸省と航空利用の観点から関係の深い地方公共団体で「首都圏の空港に関する意見交換会」を設け、首都圏の空港及び航空問題全般について情報交換、意見交換等を行っているところである。