幅運賃制度導入による国内航空の競争の実施(8.2〜)


 平成7年12月22日、国内航空の普通運賃については、標準的な原価を上限として、他社との競争や季節、時間帯、路線の特性等を踏まえて、航空会社が一定幅の中で自主的に運賃を設定できるという幅運賃制度を導入した。
 この結果、8年2月以降ANA、JAL及びJASの3社間で運賃設定を巡る競争が行われ、8年6月の幅運賃制度移行後にも、航空3社間で一部路線の値下げ競争が行われるなど、運賃を巡る航空会社間の競争が促進された。また、5割までの営業政策的な割引運賃を、6年12月より届出制としているが、割引運賃についても幅運賃制度導入に合わせて、割引率を拡大した事前購入割引や特定便割引など多様な割引運賃が設定された。
 これらの運賃の弾力化に加えて、従来より推進しているダブル・トリプルトラック化(国内航空路線就航会社の2社化及び3社化)基準を8年4月に緩和するなど競争環境の整備により、航空各社の一層の経営合理化及び多様な利用者ニーズへの対応が期待されている。