昨今、地球環境問題について議論されることが多くなってきたが、その中でも特に注目を集めているのが、CO2をはじめとする大気中の温室効果ガスの増加による地球温暖化問題である。人間の活動によって発生するCO2等の増加により地球が温暖化し、それが地球に危機をもたらすという議論が顕在化し始めたのは、大気中のCO2濃度の観測及びデータの蓄積が進んだ1970年代後半であり、1980年代に入って、世界的な取り組みの必要性が叫ばれ始めた。
1988年(昭和63年)には、地球温暖化問題に関する初めての政府レベルによる検討の場として、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)により共同で設立され、ここにおいて地球温暖化に関する最新の自然科学的及び社会科学的知見が取りまとめられ、地球温暖化の防止方策が科学的側面から検討されてきた。
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