1 科学的な手法による安全対策の推進
自動車交通における事故件数及び死傷者数は、近年一貫して増加傾向にあり、ここ10年間でそれぞれ約1.3 倍に増加しているなど、極めて深刻な状況にあることから、今後の自動車交通安全対策の進め方について運輸技術審議会における審議の結果、平成11年6月14日に「安全と環境に配慮した今後の自動車交通政策のあり方について」答申がまとめられた。この答申は、交通事故の深刻さについての再認識を求めるとともに、自動車交通安全対策を単なる精神論ではなく、事故実態の把握を中心とした科学的な手法により進めることを求めており、自動車交通安全対策のサイクル(「低減目標の設定」→「対策の実施」→「効果評価」)を、総合的に、また、分野毎に繰り返し行っていくべきことや、2010年(平成22年)を目途に運輸省の施策により死者数(事故後30日以内の死者数)を1500人削減すべきとする低減目標の設定など、様々な新しい視点が盛り込まれたものとなっている。

乗合バス・タクシー事業については、市場原理と自己責任原則の下に競争を促進し、事業活動の効率化、活性化を通じてサービスの向上・多様化等をめざし、13年度までに需給調整規制を廃止することとしている。このため、運輸政策審議会において、「交通運輸における需給調整規制廃止に向けて必要となる環境整備方策等について」ご審議いただいたところであり、その答申を踏まえて、道路運送法等の関係法令の整備等の所要の施策を講じる。
また、高度化・多様化する利用者ニーズに対応するとともに、自動車事故の防止、環境問題等に対応するため、バス利用促進等総合対策事業(オムニバスタウン構想等)の推進、ノンステップバスの導入促進、GPS−AVMシステムの導入促進等を図る。さらに、生活路線維持費等補助制度等により地域における足の確保を図る。
〇トラック
トラック事業を取り巻く環境は、燃料価格・高速道路料金の値上げ、利用者ニーズの高度化・多様化による輸送コストの上昇、交通渋滞、騒音・NOxに代表される都市環境問題、CO2を中心とした地球温暖化問題及び運転手の高齢化、労働時間の短縮等多くの課題を抱えており、@輸送効率化の推進、A輸送の安全の確保、B労働環境の改善、C利用者保護対策の充実等の諸施策を推進する。
〇道路運送事業におけるITSの活用
道路交通の安全性、輸送効率等の向上や渋滞の軽減等交通の円滑化に資するITS(高度道路交通システム)に係る取り組みを推進する。