3 漁船の船員需給


  漁船の船舶数及び船員数は 〔II−(II)−1表〕のとおりである。船舶数の増加については,46年1月1日から総トン数10トン以上20トン未満の漁船の一部について船員法が適用拡大されたことによる増加であり,在来漁船は漁業不振による減船,船型の大型化等によつて減少している。
  船員数については,漁具の改良や漁撈形態の合理化が進んだことからここ数年減少を続け,前年と比べても,1,575人の減少となつている。
  遠洋マグロ漁業,遠洋トロール漁業,以西底曳網漁業などの周年操業をとつている漁種での採用者の入職経路は,縁故採用が全体の約40%と高率を示しており,経営規模の弱少なものや雇用期間が短期なものほどこの傾向は強い。
  漁船船員の需給関係は,全体的にみれば内航と同様離職者補充による需要が続いているが,これらを改善するためには労働条件と労働環境の改善によつて船員の定着率の向上を図るとともに若年労働力の確保に努める必要があろう。


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