4 舶用工業対策の推進


(1) 舶用工業の現状

  我が国舶用工業は,船舶に搭載する多種多様な舶用機器の安定供給を担っているが,現在の舶用工業をとりまく環境は,新造船工事量の減少,第三造船諸国における舶用機器の国産化の進展,円高傾向の定着による国際競争力の低下等厳しい状況となっている。舶用工業製品の生産高は,59年以降毎年減少を続けており,62年は6,479億円と前年に比べ16%の減少となった 〔7−3−4図〕

  これらの状況に対応すべく各企業において生産合理化等の対策は講じられているものの,供給力過剰を背景とした過当競争による製品価格の低落傾向は依然続いており,経営の先行きが懸念される現状となっている。

(2) 舶用工業対策の推進

  舶用工業をとりまく厳しい状況に対処するために,運輸省では,中小企業対策関連法及び雇用対策関連法等不況対策制度を活用するとともに,需要の創出等を図ってきている。また一方で,需要規模の縮小に対応するため,大型ディーゼル機関製造業15社間においては,62年度に引続き63年度も独占禁止法に基づく不況カルテルを行い,3,000馬力以上のディーゼル機関の生産量を年間275万馬力に抑制することとした。
  これらの状況のもと,海運造船合理化審議会造船対策部会で,今後の舶用工業対策のあり方につき審議され,前項3.(3)の意見書を得たが,その中では,これまでの対策よりさらに進んだ経営安定化対策の必要性が説かれており,政府も適切な措置を講ずることとされている。
  これに従い,大型舶用ディーゼル機関製造業については,63年9月に,産業構造転換円滑化臨時措置法の適用対象とした。これにより,過剰設備の削減及び集約化のために必要な税財政上の措置の適用を受けることができることとされている。
  今後とも,上記意見書に従い,産業体制の整備を行う必要性のある業種に対し,適切な措置を講じていくこととしている。


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