北海道は、日本海、オホーツク海、太平洋の三つの海に囲まれ、全国の12.6%にあたる4,445㎞の海岸線を有しています。また、周辺海域は、暖流と寒流が交錯し、北見大和堆、武蔵堆等を擁する好漁場となっています。 本道における令和2年の海面漁業・養殖業の生産は、99万トン(全国生産の23.6%)、2,021億円(全国生産の16.7%)で量・額ともに全国第1位の生産規模であり、我が国最大の水産物供給基地として重要な役割を担っています。
【北海道周辺の海流】
【全国に占める北海道の割合(令和2年)】
【地域別食用魚介類自給率(令和2年)】
【北海道における主要魚種の全国シェア(令和2年)】
北海道には243の漁港があり、このうち、第1種漁港及び第2種漁港は補助事業、第3種漁港及び第4種漁港は国直轄事業により漁港整備を実施しています。
【北海道の指定漁港数(令和3年4月1日現在)】
漁港整備に当たっては、漁港の高度衛生管理対策に重点的に取り組み、輸出の促進等、競争力の強化を図ります。
あわせて、漁港の防災機能の強化を図ります。
【漁港の衛生管理対策として屋根付き岸壁の整備】
【高波による漁船被害防止のための防波堤の整備】
漁場整備に当たっては、水産生物の生活史に配慮した藻場・干潟造成、魚礁、産卵礁等の整備に取り組み、漁場生産の増大を図ります。
【造成された藻場】
【ハタハタ産卵礁】
令和4年度においては、国直轄により個別課題に対応する漁港28地区のほか、長寿命化対策として北海道第3種及び第4種漁港地区の漁港整備を実施しています。
この他、補助事業により漁港整備、漁場整備を実施しています。
国直轄事業による漁港整備の実施箇所は以下のとおりです。
平成16年に北海道が有する我が国の水産食料供給基地としての役割を将来にわたり守り育てていくとともに、水産業を核とした地域振興が図られるよう、活力ある北海道の水産業及び漁村の目指すべき姿を定めた長期的な構想を策定しました。これが、北海道マリンビジョン21です。平成25年6月には、策定以降の情勢変化等に対応するとともに、10年間の取り組みの経験を踏まえ、より効率的・効果的に推進するため見直しを行いました。北海道マリンビジョン21の実現のためには、北海道の各地の漁村が、地域独自の資源を活かし、水産基本法に基づく「水産物の安定供給」「水産業の健全な発展」を基本目標に、漁業者並びに地域住民、関係機関が協力しながら、それぞれが抱える課題に対応する必要があります。このため各地域では、各市町村、漁協、商工会など多様な主体からなる協議会を置き、水産業を核とした地域振興方針となる地域マリンビジョンを策定、それを具現化するために様々な活動をしています。