地方航空路線活性化プラットフォーム

地方航空路線の維持・拡充を図るため、発地着地の地域が連携した取組の実証調査として、平成29年度から令和元年度まで実施した「地方航空路線活性化プラットフォーム」についてご紹介します。

五島福江=福岡路線の需要喚起・利用促進に向けた実証調査事業

取組の成果

旅客数・座席利用率

平成28年度の旅客数95,533人、座席利用率56.3%だったものが、平成29年度は、104,171人、座席利用率64.2%となり、平成30年度110,931人、座席利用率67.2%、令和元年度111,810人、座席利用率67.8%、3年間で16,277人、座席利用率11.5%を上回る実績を上げることができた。
※旅客数及び座席利用率は、ANA及びORCの合計

五島福江=福岡路線 旅客数

五島福江=福岡路線 座席利用率

実施項目ごとの成果・効果

(1)教育文化交流による需要拡大

・企画合宿に力を入れている大手進学塾を対象とすることで、高額設定ながらも、アイランドホッピングを取り入れた滅多に体験できない内容だったことから付加価値の高いコースとして認識いただくことができた。
・福岡側のニーズやマーケットの大きさを踏まえ、単なる企業研修ではなく大規模会議参加者の視察研修プログラム造成として実施。コンベンションの企画・運営専門企業最大手であるコングレや九州大学、福岡のMICE誘致を担う機関である福岡観光コンベンションビューロー(FCVB)など、エクスカーションの実務に精通した方に参加・助言をいただけた。

(2)生涯学習交流による需要拡大

・シニア層は平日でも動きやすいため閑散期対策としては有効なターゲットだが、福岡でのセミナー参加者のうち五島でのツアー参加者は少数にとどまり、その多くは地元での座学を望み、遠方へのフィールドワークへの参加意向は低いことが伺えた。

(3)スポーツ合宿等による冬の需要創出

・離島は情報やモノが限定され競技に集中できる点や、五島は他の島と異なり「スポーツ合宿」を名目とした誘致に積極的であり、競技施設や備品が非常に充実し、宿泊施設が近く運営もスムーズに実施することができる点が評価された。

(4)経済交流による需要創出

・福江商工会議所内に、PRと申込窓口として五島海洋エネルギーツアーのHPを作成したことで、HPから申込みを行い、五島市観光協会がツアーを実施するという仕組みを構築することができた。

(5)ビジネス利用拡大による需要創出

・地元関係者(五島市、福江空港ビル、企業等)からの情報をもとに、『今後ビジネス交流が見込まれる企業』や『既にビジネス交流がある企業』の営業を実施することができ、実績は少なかったが、ANA@desk2社の新規契約を獲得することができた。