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【<<前<<2.新たな国土計画体系のあり方

(1)全国計画

〇全国計画の役割

国は、全国を対象とする国土計画(以下「全国計画」という。)を策定し、望ましい国土の姿と、これを実現するための主要施策の基本方向等を示す。

全国計画は、国土をとりまく諸状況の展望の下に、時代の要請を踏まえた国土全体の有り様、発展の方向等のビジョンを内外に広く示す。これは、行政にとっての的確な指針となるばかりでなく、我が国の進むべき道に関する国民各層の情報共有や合意形成にも資するものとなる。また、国際的な相互依存関係がますます深まり、地球環境問題等の各国共通の課題への対処も求められる時代において、諸外国との調和を基本とした繁栄を目指す日本国民の意思を全国計画で明らかにし、国際社会の理解を深めていくことも重要である。

全国計画は、ビジョンの実現に向け、全国を一体として進めることがより適切な施策について、その基本方向を示す。すなわち、国土全体を通じた多様な交流と連携を支える広範なネットワーク基盤の整備を始め、全国的な視野に立って効率的に行うことが必要な施策の基本方向を国の計画として示さなければならない。また、地球温暖化や資源・エネルギーの供給制約の高まりへの対応等、国土の適切な管理に関し、地球的あるいは全国的観点から対応が必要な事項についての施策の基本方向を示すことも全国計画の役割である。

さらに、国土全体に多様な地域を存続させ、その固有の生活、文化、自然等を次世代に継承するなどの社会的目標を掲げ、その実現に必要な施策の基本方向を示し、国民の合意形成を図ることが全国計画に求められる。

【>>次>>○国土管理の基本計画としての全国計画