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国会等移転審議会公聴会のとりまとめ

1.公聴会開催の目的

国会等の移転について、広く国民の意見を聴取し、国会等移転審議会の審議・とりまとめに反映させるとともに、国民的議論の盛り上げに資することを目的とする。

2.公聴会開催の運営方法

一.開会
二.主宰者挨拶
[会長、会長代理又は部会長代理]
三.配布資料等説明
[事務局]
四.意見発表
事前に公募、選定した8人の意見発表者による意見発表(1人8分程度)
五.まとめ
意見発表者の意見や参加者から提出頂いた自由記入シートも踏まえ、出席した審議会委員及び専門委員から、感想等について、順次、発言。会長、会長代理又は部会長代理がとりまとめ。
六.閉会

3.公聴会の開催場所・日程・参加者数、意見発表者数

(1)開催場所・日程・参加者数
会場 第1回大阪 第2回名古屋 第3回東京 第4回福岡 第5回仙台
日程 1月26日 2月1日 2月26日 3月18日 4月14日
人数 216人 218人 307人 122人 337人
会場 第6回広島 第7回札幌 第8回高松 第9回金沢 合計
日程 4月26日 5月17日 5月27日 6月18日  
人数 140人 161人 161人 160人 1822人
(2)意見発表者数 各会場8名、9会場合計72人
会場 性別(男性) 性別(女性) 年齢(40歳未満) 年齢(40歳以上)
第1回大阪 8人 0人 1人 1人
第2回名古屋 6人 2人 2人 6人
第3回東京 6人 2人 2人 6人
第4回福岡 8人 0人 1人 7人
第5回仙台 6人 2人 2人 6人
第6回広島 7人 1人 3人 5人
第7回札幌 4人 4人 4人 4人
第8回高松 5人 3人 4人 4人
第9回金沢 5人 3人 4人 4人
合計 55人 17人 23人 49人

4.公聴会で意見発表者から頂いた様々な御意見等

主な意見

(1)賛成論

1)日本は、首都を移すたびに発展し、本格的な改革を成し遂げてきた歴史を持っている。これから政治、経済などあらゆる分野で本格的な改革をやろうとするならば、首都機能移転が未来への出発点となる。(仙台・50代・女性)

2)移転は、日本が多様な形で近隣諸国との交流を深め、相互の信頼感を培い、アジア太平洋地域の一員として、内外に開かれた国家システムを構築する意思を表明するもの。国民国家と市民社会の在り方を根本的に問い直し、政治と経済の適正な関係を構築していくもの。決して我が国固有の利益を追求するものではない。(大阪・50代・男性)

3)混迷が続き、時代の転換点にある現在、首都機能移転は人為ではなく自然の流れであり、経済事情等の短期的な事情に左右されることなく、大きく捉え考えていかなければならない課題である。(東京・50代・女性)

4)今の日本では、「東京でなければ決められない、東京経由でないと発信されない」ということが余りにも多すぎる。移転により東京中心型のシステムを改革し、地方を活性化するための、核分裂ともいうべきインパクトを与えることが必要である。(名古屋・30代・男性)

5)国会等移転決議に基づいた議論が、財政構造改革を優先するということで先送りになった。しかし、むしろ首都機能移転の具体案を決断し、実行することこそが社会全体の構造改革への起爆剤となるのではないか。移転決議の趣旨は、未だ色褪せることはなく、その重要性はますます高まっている。(仙台・30代・男性)

6)日本経済全体がかつてないほどまで信用を失ったのは、バブル崩壊後に自ら血を流して改革する決断をせず、問題を先送りしたことが原因である。この機会を逃せば、移転を遂行することは、今後出来ないだろう。これ以上の先送りをしてはならない。(仙台・30代・男性)

7)現在の過密した東京圏で、阪神・淡路大震災のような直下型の大地震が発生すると、かけがえのない人命が失われ、パニックになるおそれがある。「国家は人なり」、移転の必要性の論拠としては、まず最初に、災害対応力の強化を挙げるべきである。(名古屋・70代・男性)

8)今の東京は過度の集中のため地震に対し極めて危険である。特に高齢者や難病患者等の災害弱者に深刻な問題をもたらすおそれがある。(金沢・30代・男性)

(2)慎重論

1)現在の閉塞感を打破したいという思いは同じ。しかし、首都機能を移転したからといって万事解決する問題ではない。引越しをして仕事がうまくいくのか。改革に真正面から取り組もうとせずに、移転を論ずるのは現実逃避ではないか。(東京・70代・男性)

2)移転については、現在では国民の関心は低く、時期尚早であり、さらなる検討期間をおいた方が賢明である。幅広く国民的理解のもとに進められるべきものであり、計画だけが先行するべきではない。(東京・50代・男性)

3)移転による東京一極集中是正の効果は僅か数十万人どまり。その程度では東京の過密は解消されず、地震がおきた際の安全対策も進まない。(名古屋・60代・男性)

4)首都圏3000万人を震災から守るのでなく、司令塔機能だけを移すという議論には納得できない。(金沢・50代・男性)

5)国会の移転は、むしろ国会を国民から遠ざけてしまう。また、移転はバブル期の発想であり、とても現下の財政事情では移転のための負担を新たに追加することは難しい。引き返す勇気を持つことが必要である。(福岡・50代・男性)

6)移転先の狭い地域に新都市が造られれば、豊かな自然環境と田園はどうしても大きな破壊を被り、そこで育まれてきた歴史伝統、人間関係が失われてしまう。(仙台・70代・男性)

7)首都機能移転の論議をしている中、老朽化、震災対策を理由に、官邸、霞ヶ関の庁舎の建て替えが着々と進んでいる。移転を本気でやる気なのかどうか疑わしい。(東京・60代・男性)

8)地方分権、行政改革が進んだ後の首都機能は、どのようにあるべきなのか、それを議論しないで移転だけを先行していくならば、実際に必要とされる規模やサイズにそぐわないものが出来てしまう。移転の中身が決まらないうちに行き先だけを議論するのは本末転倒である。(仙台・40代・女性)

(3)その他

1)未来に対する大きな決定なので、20代、30代の青年や社会の2分の1を占める女性からの意見も積極的にとりいれていくことが必要である。(名古屋・40代・男性)

2)首都機能移転について適切な判断をしていくためには、現在では情報が足らない。一層の情報提供、情報公開が必要である。(広島・20代・女性)

3)首都機能移転について、東京都に代表されるような否定的な分析が出たような場合には、これを踏まえて議論していくことが必要である。(高松・30代・女性)

特徴的な意見

(1)新たな視点からの提案

1)多くの国民は、まだまだ東京の機能をそっくり移転する大がかりな遷都だと誤解していると思う。今後は国民に理解を求め、議論していく場を作ることが必要である。(名古屋・30代・男性)

2)阪神淡路の震災における若者のボランティア活動は素晴らしいものがあった。勇気を持って30歳前後の若者の世代にこのプロジェクトを任せてみたらどうか。未来の日本は若い人の構想力、創造力を重視すべき。(東京・60代・男性)

3)国土の有効利用、防災等の点から、新都市に国の三機能を特定の地域に集中させることには反対である。例えば、北海道、九州への衆参分離等も含めて、道州制の導入と併せて、分散配置を考えていくべきである。(大阪・50代・男性)

4)県をはじめとして周辺自治体では移転待望論が多いが、移転により圧倒的な資本と人口が流入するとき、その地域の自然・人間の生活が非常に心配である。大資本の無規制的な進出や開発行為を抑制することこそが重要である。(仙台・70代・男性)

5)移転は早急に必要だが、国民合意形成が進んでいない状況から見ると、重都を現実的に考えていくべき時期である。(仙台・30代・男性)

6)移転は経済大国日本がどのような国に生まれ変わるかを示す機会である。(仙台・30代・男性)

7)東京圏から60〜300kmの範囲で候補地を選定するという考え方では、結局、広域首都圏の形成というマクロな意味での中央集中が進むのではないか。(広島・40代・男性)

8)民間企業に例えれば、現在の我が国は赤字続きの借金経営であるが、業績が厳しいからこそ、会社を移転し、大胆なリストラを進めるべきである。(広島・30代・男性)

9)移転によってメリットばかり生じるかのような表現を自粛し、移転によるデメリットについても示すことが必要である。(札幌・20代・男性)

10)移転を引っ越しと考えると、引越しの際に要らない物をどう捨てるのかという議論がなされていない。(高松・30代・女性)

11)現在の行政改革の成果や少子化の流れ、環境問題解決の方向性について見極めるため、移転は10年後まで凍結してはどうか。(高松・70代・男性)

(2)青年層、女性層からの意見

青年層からの意見

1)新都市が建設される頃には、人口が1億人を割る勢いで減少し、一極集中問題は過去の遺物となるだろう。21世紀は、ハコモノづくりよりも、地方分権、規制緩和や既存の社会ストックの更新・再生のための費用が最優先で確保されるべきである。首都機能移転のための莫大な費用のツケを若者の世代に残さないで欲しい。(東京・20代・女性)

2)日本は好きだが、今の政治、行政システムは制度疲労している。今のままのシステムを21世紀に持ち越して欲しくない。そしてそれは永田町・霞ヶ関だけで考えていても限界があるのであって、移転によって抜本的に変えていきたい。(大阪・20代・男性)

3)首都機能を東京から分離することにより、東京圏も一地方圏として、他の地方圏と真っ向勝負、競争すべきである。これにより、様々な面で公平な競争が生まれ、日本全体の活力が増す。(大阪・20代・男性)

4)国民的意識の盛り上げを図るため、イメージ図だけでなく都市計画マスタープランを作成する必要があるのではないか(広島・20代・男性)

5)現在の日本では、人、モノ、カネ、権力、情報をはじめ、東京に何もかも集まり過ぎていて、ビジネスをはじめ東京でしかできない物事が多すぎる。不利益を被っているのは地方である。どの地域に住んでいても平等にチャンスが与えられるようにすべきである。(大阪・20代・男性)

6)新しい都市が建設されるとしたら、ただ機能が移転されるだけではなく、各都市の見本になるような、本当にすべての人に優しい、住みよいまちであって欲しい。それが、これから先母親となっていくべき私達にとっては、必要なまちである。(広島・20代・女性)

7)首都機能移転を企業本社の移転という問題に置き換えた場合、今直面する問題を移転前にどのように解決するかまで考えていないと、移転後も結局同じ事態を迎えるのではないか。(高松・30代・男性)

8)東京に官公庁があることによって地方から大勢の人が訪れているのは参勤交代のようなものである。(高松・20代・男性)

女性層からの意見

1)京都・奈良で日本の心を学び、東京で日本の近代化の歴史、経済を体感し、新都市で21世紀の日本が世界に対して果たすべき役割を学んでいけるようになれば素晴らしい。(名古屋・40代・女性)

2)政策決定の中枢を担う首都機能の移転先には、自然や空気の美しさ、おいしい食べ物といい仲間に囲まれて、いろんな話題や気持ちの余裕が生まれるような環境が何よりも必要である。狭いビルの狭い部屋で100年後の日本を柔軟に考えろといっても、ストレスで行き詰まってしまうのではないか。(札幌・30代・女性)

3)経済財政事情が厳しく、国民や中小企業が不況で苦しむ中では、国民の十分な納得がないまま首都機能移転を進めるよりも、むしろ、学校や福祉施設の整備により地域の活性化を図るべきである。(金沢・40代・女性)

(3)東京都に居住する方々からの意見

1)昔から東京に住んでいた者は、東京一極集中が進展する中で、かえって地価高騰、居住環境の悪化により、郊外へと追いやられている。新都市を建設するにあたっては、事前に適切な土地対策を講じておく必要がある。(東京・20代・男性)

2)首都機能移転で国政全般の改革をやろうとしても、結局、土建国家日本という今までの旧来型のシステムを温存して、ゼネコン救済、既得権温存という方向に向かうだろう。また、移転して潤うのは移転先と周辺だけで、他の地方自治体は公共事業を減らされてマイナスの影響を受けるだろう。(東京・40代・男性)

3)我々千代田区の住民は、皇居を中心に国会、霞ヶ関の官庁街、さらには大手町、丸の内、有楽町と続いていくオフィス街の街並み、これらの歴史と景観に誇りを持っている。一極集中の混雑というが、むしろ、変な形で移転され跡地がどうなるのかという方が心配である。移転の費用を捻出するために、土地等を売却されでもしたら大変なことである。(東京・70代・男性)

4)首都機能が移転されて、ふるさとが東京に戻ってきた方が我々には望ましい。(東京・50代・女性)

5)世界は経済の大競争時代を迎え、グローバルな都市間の競争が激しくなる中で、東京がアジアのローカル都市に陥っては、日本全体の成長は望めない。東京の力を削ぐことは日本の力を削ぐことである。むしろ、土地の高度利用によって安全で快適な都心居住を進めて、東京の魅力を高めていくことが先決である。(東京・50代・男性)

(4)調査対象地域外に居住する方々からの意見

1)移転すべきかどうかを国民が判断できる材料がはっきりと明示されていない。情報も少なすぎる。(高松・40代・男性)他数名

2)移転が移転先以外の各地域に与える影響や各地域との関わり方を分析しPRすれば、国民的議論が盛り上がると思う。(札幌・30代・女性)

3)移転に当たっては、気候、風土、歴史、文化の違いを反映するとともに、国土面積の半分を占める積雪寒冷地の生活や地域事情なども意識できるよう、地勢的バランスを考慮して欲しい。(札幌・20代・女性)

4)移転によって周辺地域のみが潤う程度の経済効果しか得られないのであれば他の地域にとっては非常に不公平となる。(高松・20代・男性)

5)自分の子供たちや孫たちがどのようなところで育ってほしいかと言えば、北海道のようなところ。フロンティアスピリットのあるところ。首都機能移転をするならば、同じように、距離的にも風土、環境の面でも北海道に近いところが望ましい。(札幌・30代・女性)

6)日本海側は裏日本として、これまで長く冷遇され地域格差が拡大してきたことを考え、日本海側で国土の中央に位置する上越市を移転先とすべきである。(金沢・30代・男性)

7)首都機能が一つの新都市に集中すべきというようには考えなくてもいい。例えば、被爆地としてのアイデンティティを考えれば、広島も首都機能の一部を担いうるのではないか。(広島・60代・男性)

8)国家的一大プロジェクトである首都機能移転を契機に、思い切った地方分権を実施し、首都機能は極めてコンパクトなものにすべきである。移転先は、調査対象地域のどの地域であってもよい。(福岡・60代・男性)

(5)調査対象地域に関する意見

1)新しい時代を切り拓くために、東京、大阪とは違うもう一つの日本らしさ、意義を求めるならば、仙台地域、宮城県南部地域が適当である。また、これらの地域は、災害に強く、まとまった用地が低価格で存在している等の優れた要件がある。(仙台・50代・男性)

2)那須地域は、東京から遠からず近からずという程よい距離にあり、土地利用密度の低い広大で平坦な土地をたくさんもっているほか、地震の心配もない、優れた地域である。(仙台・50代・男性)

3)阿武隈地域が移転先となると、自然環境等への影響が心配される。(仙台・70代・男性)

4)中央地域は、国土の中央であり、人口重心で交通の要衝、世界とのアクセスにも優れており、また、新たな財政負担が出来るだけ少なく済むように集積が進んでいる優れた地域である。(名古屋・60代・男性)

5)愛知は、人口、経済力ともに、ヨーロッパの一国に匹敵するだけの規模を持っているように、地方分権を徹底して行えば、この地域を始め、各地域にそれぞれの文化、伝統、個性を生き返らせることが出来る。それがまず移転より先になすべきことである。(名古屋・40代・男性)

6)新都市の所在地は、世界が認める日本文化の上に立って日本文化を創造できるところ、自然豊かなところ、国土の中央部が適当であり、畿央地域がよい。(大阪・50代・男性)

5.自由記入シートで参加者から頂いた特徴的な御意見・御感想等

(1)新たな視点からの提案

1)私立高校で社会科の教師をしているが、この問題は、生徒に自分の意見を持たせ、社会の仕組みと矛盾を認識するために非常に有効であると考え、約1学期間をかけて授業に取り入れてきた。この問題は、もっと底辺にまで意見交換の場を持つべきだと思う。(広島・30代・男性)

2)官庁等の移転論ばかりで民間の移転については見過ごされているが、これは東京への人口過密化が進んだ原因から見れば矛盾している。(仙台・70代以上・男性)

3)答申が出されてもそのまま店晒しになった場合には、「重都防災構想」として、新たに別の組織等で移転を審議し直すシナリオがあるのではないか。(東京・30代・男性)

(2)青年層、女性層からの意見・感想

1)あえて、自分が居住する大阪・関西の方々には、この首都機能移転問題に関して、自分達にどんなメリットや経済波及効果があるのかといった狭い視点で考えてはいけないと言いたい。移転後に北海道、東北、四国、九州、東京がどうあるべきなのか、という日本全体の視点で考え、行動していくべきなのである。(大阪・20代・男性)

2)東京以外の各地域の発展に繋がるならば移転には賛成したい。現在でも十分に独自性を持ち、今後の発展が見込まれる地域には移転は不要であろう。もっと先にやるべき政策(福祉etc.)の妨げにならないようにして欲しい。(大阪・20代・女性)

3)現在の東京で、災害時にどのような首都機能の中断が発生する可能性があるのか、科学的な検討を行い、国民に発表して欲しいと思う。東京に12年間住んでいた当時は、「もし大きな地震が起きたら命はないだろうな」と漠然と思っていた。(仙台・30代・女性)

4)日本のように地震のリスクに常にさらされていると、人材と情報が1ヶ所に集中しているのは心配である。リスクにさらされた時、すぐに第2の統制力が動くように用意しておくべき。世界における日本の果たしている、果たすべき役割を思うと、それは我が国だけの問題ではない。(名古屋・40代・女性)

(3)東京都に居住する方々からの意見・感想

1)我が国の人口は5年後ぐらいにピークを迎え、その後減少すると予測されている。また、高度経済成長期に整備された社会資本の更新も10年後ぐらいから本格的になる。東京の中心市街地の再整備を着実に進めていけば、「今なぜ移転が必要なのか?」の課題を低リスクかつ低コストで解決できてしまうのではないか。(東京・30代・女性)

2)国民の合意を第1にというならば、国民が、移転によるメリット・デメリットの情報をたくさん得て、自分の考えを修正できる機会を多く設けるべきである。また、候補地の地方自治体では、特に住民の意思を重視して欲しい。(東京・50代・女性)

(4)調査対象地域外に居住する方々からの意見・感想

1)調査対象地域の設定までの間は関心を持って論議の行方を見ていたが、それが北海道を除く3つに絞られたことで他人事のように感ていた。しかし、今回の公聴会に参加して、改めて、自分にも関係のある、大いに北海道にも影響のある問題であると再認識した。今後も関心を持って議論の動きを見守っていきたい。(札幌・30代・男性)

2)賛成、反対色々の意見があるが、日本の未来を大きく考えた国家事業であることをもっと国民に向ってアピールすることが大切である。(金沢・60代・女性)

3)地方の視点からは、一括移転のみならず、分都も積極的に検討した方が良いのではないか。分都は、一括移転よりも費用がかからず、国民のコンセンサスも得られやすく、現実的な案だと思う。省庁間の交流にある程度支障を来すことも考えられるが、情報通信技術の発達によってかなり解決できる。これは、ドイツの省庁間の人的、物的交流をモデルにすれば、何かヒントが得られるのではないか。(金沢・30代・男性)

4)移転で完ぺきな新都市を造る必要はない。東京ですら完ぺきな都市ではないのだから。いずれにしても様々な反対意見があればあるほど、魅力ある新都市ができると思う。(高松・20代・男性)

(5)調査対象地域に関する意見・感想

1)北東地域は広大な自然環境に恵まれた自然環境圏を形成している。人件費・地価も安く、投資効率は恐らく東京の3分の1であろう。正に白いキャンバスである。(仙台・60代・女性)

2)移転先は、日本の中心にあり、国内からのアクセスも良い東海地域が最も適していると思う。(名古屋・60代・男性)

3)一極集中を是正し、バランスのとれた国土構造に向けて、移転を実現することが、21世紀に発展し続けるため、極めて重要である。また、既存の歴史的・文化的な蓄積を有効に活用するという視点からも、三重や畿央地域への移転が最もふさわしいと思われる。(大阪・20代・男性)

(6)その他

1)公聴会の意義は大いに認められるが、それ以外にも、自由な意見を集め、審議会の審議に反映し、さらにそれらの情報が国民へフィードバックされ、議論が深化していくことを期待する。声なき声に耳を傾け、若年層の「気持ち、心」まで汲み取る方法が実行できないか。(大阪・40代・男性)

2)最初は閉鎖的な公聴会という印象を持ったが、意見発表者の各々の意見は、一通り社会の意見を代表しているようにバランスがとれていて興味深かった。公聴会の結果を良く整理すれば、国民の議論のたたき台となると思う。(名古屋・30代・男性)

3)意見発表者の構成は、賛成派、反対派、その他とバランスはとれていたと思うが、発言の時間は短く詳細のことは述べられていないので、発表者の意見を突き詰めて考えることはできなかった。(名古屋・60代・女性)

4)多くの反対意見者を陳述人にしたことには敬意を表する。(東京・50代・男性)

5)発表者の熱心な意見発表を聞き、改めて考えさせられた。もっとこの問題についてはテレビ討論等で国民に周知していくべきである。(仙台・20代・男性)

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