3日後に迫った新都市10周年セレモニーの音楽プロデューサーとして、自ら作曲したテーマ曲を携えての現地入り。
自分の曲が今一つ満足には至らず、現地でフィニッシュワークをするつもりで来た。
父はまさにこの地で生まれ育った。
父は世界的な作曲家。世界を歩きながら愛用の端末に残した名曲は世界中で今も脈々と生き続けている。父は10年前の「新都市オープニングセレモニー」では、郷土出身ということもありそのプロデュースを依頼されるが、積年の精力的な活動が原因で創作中に体調を崩し、他界。
結局、セレモニーで父の曲が奏でられることはなかった…。
想いを果たせなかった父の無念を思うと胸が熱くなる。
まるではじめて来たかのような感覚で、新しい都市の風景を立ち止まったまま見渡す。
ホテルのフロントでチェックインをし、部屋へ向かおうとする主人公を支配人が呼び止める。
手には見覚えのある父愛用の端末−10年前、このホテルを常宿としていた父が部屋に残したものだと言う。
透明の端末を見つめると10年前の記憶が昨日のことのように蘇ってくる・・・。
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