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回遊性と澱みを生かした都市機能

タウン情報全国ネットワーク事務局長 添田 俊雄

より速く、より短くの発想の転換を

今までの都市機能の発展を要約すると、いろいろな言葉でデコレーションされてはいるが、機能性を重視するあまり時間優先、距離感優先という形に結果的になってきたような気がする。街機能の高密度化、ビルの高層化、車に代表される輸送手段の高速化…。しかし人間とは不思議なもので一方でそういう指向性を持ちながら、アナログ的な雰囲気を好み、常に進化のテーマとは相反するように見える主題を抱え込み自己実現してきた。進化というアクセルを踏みつつ、左足でブレーキを踏んでいるという状態といったら良いかもしれない。

今こそ主客逆転のチャンス

以前の街づくりは一方でスピード化等の指向性にはフィットしていたものの、より人間くさいテーマには、少し広い公園をつくったり、緑を多く取り入れたりというカムフラージュはしてきたが、常に主体があっての客体としての扱いしかしてこなかった。それは大きな公園をつくりましたよ、で完結してしまって、利用する人の使い勝手、本当にその人達のために考えられた内容なのか等はなおざりになってきたというのが実感だ。こんな高い土地に公園つくってやったのだからそれで良しとしなさい、みたいな雰囲気さえしてくる。

澱み、踊り場、まったり感等がキーワード

これからは、都市のハード面をメインとするとそれに従という形で考えられてきた住環境とか、健康面とか、家族の時間とかそういった事を第1の主題に今こそしなければならないし、流れからいって必マークにならざるを得ない。なぜならば、インターネット等の発達により、コミュニケーションが劇的に変化し、そのストレスの解決が本当に問題になっていくと考えられるからだ。そういった事の解決策としてタイトルにも書いた一見余計なものと見られがちな街の澱み(空きスペース余裕・ゆとり)がひじょうにスパイスとして効き、その街を遊ぶ・使う時の回遊性快適性につながっていくのではないかと思う。こんな観点から首都機能移転という大テーマにぜひ主客逆転の発想を盛り込み、トライして頂ければと思う。

回遊性と澱みを生かした都市機能
タウン情報全国ネットワーク事務局長 添田 俊雄氏

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