多様性のある国土を築く基本は、地域が主体となり、その自然的、社会的特性を生かしつつ、創意と工夫を競い合い進める特色ある地域づくりに置かれなければならない。
このため、まず、地域の自立を促す国土基盤を一定の条件内で整備するなど機会の均等化を図る必要があり、生活環境施設の地域間の不均衡の是正及び高次な都市機能等の享受を広域的に可能とするための拠点施設、アクセス施設等について、重点的な投資を進める。
つぎに、地域のニーズを尊重することが創意と工夫を発揮する地域づくりに基本的に重要である。このため、地域が自らの責任と選択により地域づくりを行えるよう地方分権を積極的に進め、補助金等の整理合理化や必要な地方一般財源の確保について不断の努力を行うとともに、補助事業等について地方公共団体が選択、活用ができる仕組みの充実、地域の諸条件や創意工夫を反映できるような施設の構造基準の弾力化、国の行う事業について地域ニーズ反映のための仕組みの強化等基盤投資に係る幅広い施策の推進を図る。
さらに、多くの課題を抱える地域について戦略的な対応を図るための投資の推進が必要であり、中小都市と中山間地域等を含む農山漁村等を多自然居住地域として創造していくために必要な基盤への投資、並びに大都市地域の再生に資する基盤への投資を確実に進める。