1.概要
港湾整備の主要な工程であるしゅんせつ・埋立等が周辺水域の環境に及ぼす影響を予測するために、昭和57年、運輸省第四港湾建設局(現国土交通省九州地
方整備局)により「しゅんせつ埋立による濁り等の影響の事前予測マニュアル」(以下「旧濁りマニュアル」)が業務資料としてとりまとめられており、現在ま
で濁り等の影響予測に活用されてきた。
しかし、「旧濁りマニュアル」は策定から20年余り経過しており、この間多くの施工実績があり、データの蓄積が進んだ他、近年の工事船舶の大型化や新た
な施工方法の出現、環境影響予測技術の進展に対応した見直しが求められるようになってきている。さらに、平成11年6月施行の環境影響評価法に基づく、
「公有水面埋立て又は干拓の事業に係る環境影響評価の項目並びに当該項目に係る調査、予測及び評価を合理的に行うための手法を選定するための指針、環境の
保全のための措置に関する指針等を定める省令」(平成10年6月12日農林水産省・運輸省・建設省令第1号)に示された「予測の前提条件等の内容、妥当性
の明確化」に対応した見直しなど、再整理に対する要請が高まってきている。
このような背景から、学識経験者等から構成される委員会(委員長:入江功元九州大学大学院工学研究院教授)を設け「旧濁りマニュアル」の見直しを総合的
な観点から審議し、その成果を「港湾工事における濁り影響予測の手引き」としてとりまとめた。
本手引きは、港湾分野でこれまで蓄積された知識と現場の経験を結集し、「旧濁りマニュアル」を最近の港湾施工技術、海域環境影響予測技術等や新しい環境
影響評価制度に基づき見直し、港湾の計画・工事に関わる資料としてとりまとめたものである。
2.手引きの内容
本手引きの内容は、以下のとおりPDFファイルにまとめている。
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