令和4年4月20日から29日まで、国際海事機関(IMO)の第105回海上安全委員会(MSC 105)が開催されました。
今次会合では、アンモニア燃料船の安全ガイドラインの策定に向けた検討の開始、自動運航船の国際ルール策定に向けた作業ロードマップの最終化等について合意がされました。 |
(1)アンモニア燃料船の安全ガイドラインに関する検討
我が国より提案していた、アンモニア燃料船の安全ガイドラインの策定に向けた作業を開始することが合意されました。アンモニア燃料船の普及促進に向けて、本年9月に開催予定の第8回貨物運送小委員会(CCC 8)より具体のガイドライン案の検討が始まる予定です。
(2)自動運航船(MASS)の国際ルール策定に向けた検討
我が国の提案を踏まえつつ、自動運航船の国際ルール策定に向けて作業計画・タイムライン等を示すロードマップが最終化され、今後の具体的な作業項目等について合意されました。これを踏まえて、いよいよ国際ルール策定に向けた議論が本格化することになります。
(3)液化水素運搬船の暫定勧告の見直し
今後の液化水素運搬船の商用化に向け我が国より提案していた「ばら積み液化水素の運搬に関する暫定勧告の見直し」に係る審議計画が合意されました。水素サプライチェーンの構築に向けて、本年9月に開催予定のCCC 8より具体の暫定勧告(安全要件)の見直しの検討が始まる予定です。
(4)条約等の改正案の採択
30年以上見直しがされていなかった「全世界的な海上遭難・安全システム(GMDSS)」にかかる基準について、無線設備に対する自動接続システム搭載義務化など、近代化するための条約改正が採択されました。改正は2024年1月1日発効の予定です。
上記事項の詳細や、その他の審議事項は別紙をご参照ください。
別紙
自動運航船の国際ルール策定に向けたロードマップ