上下水道

令和元年度下水道技術海外実証事業(WOW TO JAPANプロジェクト)の採択技術を決定

 国土交通省では、我が国の下水道技術を海外で実証し、その有効性等を確認するとともに、当該技術の普及活動を通じて現地政府関係者等の理解醸成を図り、海外における我が国下水道技術の普及を促進することを目的とした下水道技術海外実証事業を実施しています。
 平成31年2月20日に公募を開始し、令和元年6月に応募のあった実証技術について有識者等からなる「下水道応用研究評価委員会」による厳正な審査を行い、実現性・有効性・普及可能性の観点から評価された以下の技術を採択することにしました。
 
<実証する技術>
(1)排水ポンプ車を活用した浸水対策
 ・実 施 者:(株)クボタ
 ・実 施 国:ミャンマー国(ヤンゴン市)
 ・実証内容:急速な都市化が進んでいるヤンゴン市では、短時間の強い降雨による浸水被害により激しい交通渋滞が発生し、市民生活・経済活動に大きな影響を与えています。
 本実証事業は、超軽量かつ大容量の特殊水中ポンプ等の排水作業に必要な機材を全て搭載した排水ポンプ車を利用し、既設の排水インフラではカバーできない局所的な浸水に対して排水を迅速に行い、被害の低減を図るものです。本技術は優れた機動性能を有しており、浸水時の被害低減に加えて、排水ポンプ場が故障した際のバックアップ、地下鉄・地下街やアンダーパスの冠水対策等、用途は多岐に渡ります。
 本実証事業を通して、実施国の課題である局地的な浸水被害の軽減に向けて本技術の有効性を確認するとともに、現地でセミナーを開催し、ミャンマー国内の他都市や東南アジア各国への横展開を図ります。

モバイルポンプ(写真左)及び排水ポンプ車(写真右):(株)クボタ提供

(2)クラウドGISを活用した下水管路情報データベースの整備・構築
 ・実 施 者:(株)インフォマティクス・川崎市上下水道局・(株)建設技研インターナショナル共同事業体
 ・実 施 国:インドネシア国(バンドン市)
 ・実証内容:バンドン市では、植民地時代に敷設された70年以上経過した下水管の老朽化が進んでおり、今後施設の点検・更新時における効率的な情報管理を行うための技術が求められております。
 本実証事業は、クラウドGISを活用し個々のPCやメディア、書庫等に保存・保管された既存の下水道関連情報(GISデータ、CADデータ、関連図書等)を共有できる環境を低コストで実現するものです。クラウドGIS上に下水道関連情報を集約・管理して、ストックマネジメントを行うことによって、設備の設置時期や点検履歴などが素早く検索でき、点検及び修繕・改築・更新などを計画的に行うことが可能となります。
 本実証事業を通して構築した下水管路情報のデータベースを現地職員が使用することで、本技術の有効性を確認するとともに、現地でセミナーを開催し、インドネシア国内の他都市への横展開を図ります。

     
            本実証事業の概要(上図)及び導入効果(下図):(株)インフォマティクス提供

お問い合わせ先

国土交通省水管理・国土保全局 下水道部 下水道企画課 下水道国際推進官 久岡 夏樹
電話 :03-5253-8111(内線34142)
直通 :03-5253-8427
ファックス :03-5253-1596
国土交通省水管理・国土保全局 下水道部 下水道企画課 国際展開推進係長 中西 啓輔
電話 :03-5253-8111(内線34137)
直通 :03-5253-8427
ファックス :03-5253-1596

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