上下水道

下水道エネルギー拠点化コンシェルジュ事業

 国土交通省では、令和4年3月に「脱炭素社会への貢献のあり方検討小委員会報告書」をとりまとめ、今後、脱炭素・循環型社会への転換を先導する「グリーンイノベーション下水道」を下水道の目指すべき姿として定めました。特に、生ごみ、剪定枝、刈草等の地域バイオマスの下水処理場への集約・利活用や、下水熱の活用による、下水道を核としたバイオマスステーション化やエネルギー拠点化の取組は、地域の循環型社会形成に貢献するとともに、下水道の付加価値を向上させ、下水道事業の持続性確保にも寄与できる取組です。  
 これに対し、国土交通省では、生ごみ、剪定枝、刈草等の地域バイオマスの利活用や下水熱を含むエネルギー利用を検討する下水道管理者に対して、廃棄物部局等の関係者との連携や検討促進を図るため、下水道エネルギー拠点化コンシェルジュ(国土交通省及び関係省庁職員、知見を有する地方公共団体職員等)からの助言やディスカッションを行う「
下水道エネルギー拠点化コンシェルジュ事業」を実施しています。

支援事業内容

 支援対象団体のニーズに合わせて、コンシェルジュによる助言の実施、もしくは、下水熱ポテンシ ャルマップ作成支援を行います。

1.コンシェルジュによる助言の実施
(1) 事前ヒアリング等による現況、基礎情報等の整理
 支援対象団体(本事業に応募し、採択された地方公共団体。以下同じ。)は、事務局によるヒアリングや専門家を交えたディスカッション等を通して、検討状況(検討経緯、地域のニ ーズ及び方向性)、地域バイオマス等の利用可能な資源の状況、今後の地域における取組等を検討する上で必要な基礎情報等を整理し、実施時期や実施方法等を調整します。

(2) コンシェルジュによる助言の実施
 支援対象団体が持つ課題とニーズに応じ、事務局と協議の上、各支援対象団体に対し複数回、検討内容に応じたコンシェルジュによる助言を実施します。例えば、地域バイオマスの活用を検討している場合には、初期の案件発掘段階における、地域バイオマスの整理、事業化に向けた体制、検討スケジュール、関係者との連携体制等について助言を行います。
 下水熱の利用を検討している場合には、事業化に向け検討すべき観点やスケジュールの他、必要に応じて、下水熱ポテンシャルマップの作成に関する助言も行います。
 なお、コンシェルジュによる助言の実施にあたっては、地方公共団体が主体的な取組の検討に向けた体制を自ら構築しつつ、下水道部局の参加を必須とする他、地域バイオマスをはじめとした資源の有効利用に係る他の部局(環境部局、農林水産部局等)も極力同席の上、ディスカッションを開催することを想定しています。

<コンシェルジュ助言の実施イメージ(例)>
〇初回会議(地域における課題整理) 
・地域バイオマス集約の検討状況や地域の基本情報を踏まえ、取組に当たっての実現可能性や課題等を整理

〇第 2 回会議以降(課題の解決方策の検討、今後の地域における取組の方向性検討)
・前回会議で整理した課題に対する解決方策や今後の地域における取組の方向性等について、支援対象団体による整理・検討を踏まえ、コンシェルジュとともにディスカッションを実施し、今後の取組の方向性(ロードマップ等)を整理

 2.下水熱ポテンシャルマップの作成支援
 支援対象団体より必要なデータの提供を受けた上で、「下水熱ポテンシャルマップ(広域ポテンシャルマップ)作成の手引き(2015 年 3 月)環境省総合環境政策局・国土交通省水管理・国土保全局下水道部」に基づき、下水熱ポテンシャルマップを作成します。提供を求めるデータ例は表1に示すとおりです。
 下水熱ポテンシャルマップには大きく 2 つの作成手法(通常手法、簡易手法)があり、提供可能なデータの確認と支援対象団体との相談の上、作成方法を決定する。
 なお、下水熱利用の事業化に至るプロセスは、大きく「構想段階」と「事業化段階」に大別され、下水熱ポテンシャルマップも構想段階に活用できる「広域ポテンシャルマップ」と、事業化段階に活 用できる「詳細ポテンシャルマップ」があり、本事業では「広域ポテンシャルマップ」が対象となります。 

※簡易手法(幹線管路のみを対象に簡易的にポテンシャルを算出し、メッシュ(20m×20m 程度)毎に大まかなポテンシャルを表示する手法
 

表1 提供を求めるデータ例
データ項目 概要
下水道台帳電子データ
(DM(デ ィジタル・マッピング)または シェープファイル形式) 
(ア)地図情報
・管路図形情報、位置情報
・マンホール図形情報、位置情報
・下水処理施設への下水流入位置 等
(イ)属性情報
・管路・マンホール位置情報、接続情報
・管路流れの方向性情報(※)
・下水管用途(雨水用等の区分) 等
※管路流れの方向性情報がない場合は、管路勾配情報、または、海抜面からの管路高さ(管底高または管頂高)の情報が必要 
建物現況データ  ・建物図形情報、位置情報
・建物毎の延べ床面積 
下水道事業計画図
(紙、画像データ形式) 
・幹線管路位置情報
・下水処理施設への下水流入位置
・管路流れの方向性情報
・下水管用途(雨水用などの区分)等
用途地域データ  ・用途地域区画図形情報、位置情報
・用途地域名、容積率 
都市計画データ  ・土地利用データ(道路、街区等の形状がわかるもの)
・地形図データ 
下水流量データ ・対象処理区内の下水道施設(下水処理場、ポンプ場等)の流入地点または放流地点における下水流量(月別代表日(晴天日)における日平均流量または時間別流量) 


<事業概要>
下水道エネルギー拠点化コンシェルジュ事業

<過年度の支援対象団体>
・令和7年度
 茨城県 北茨木市、島根県
 令和7年度の実施例(編集中)

・令和6年度
 神奈川県 葉山町、大分県 大分市、長崎県 大村市、富山県 高岡市、埼玉県
 令和6年度の実施例 

・令和5年度
 兵庫県 南あわじ市、富山県 魚津市、大阪府 大阪市
 令和5年度の実施例

・令和4年度
 石川県 金沢市、神奈川県 大和市、福島県 会津若松市、岡山県 新見市、茨城県 笠間市、神奈川県 葉山町
 令和4年度の実施例

・令和3年度
 静岡県 下田市、大分県 日田市、兵庫県 南あわじ市、栃木県茂木町
 令和3年度の実施例

・令和2年度
 秋田県、愛媛県 松山市、石川県 津幡町、北海道 長万部町、北海道 苫小牧市、大分県 日田市
 令和2年度の実施例

・平成31年度
 静岡県 藤枝市、滋賀県、和歌山県(紀の川流域)、静岡県 熱海市、宮崎県 延岡市、千葉県 千葉市、兵庫県 南あわじ市、兵庫県 豊岡市、香川県 高松市、熊本県 熊本市
 平成31年度の実施例

・平成30年度
 北海道 今金町、北海道(函館湾流域)、福岡県 糸島市、長野県 飯山市、福岡県(多々良川流域)、香川県 高松市、熊本県 熊本市、兵庫県 豊岡市、静岡県 富士市
 平成30年度の実施例
 

支援内容の公表

 支援を行った団体については、その団体名や本事業において実施した支援の概要について、国交省ホームページ上に公表します。但し、応募者(担当者)の個人情報は公表しません。

費用の負担

・助言の実施のために支援対象団体を訪問する場合、必要な交通費・旅費及び助言を実施する有識者等への謝金はすべて国土交通省が負担します。
・助言の実施にあたり、支援対象団体に訪問を行う場合の必要な会場の確保・準備等及び必要に応じた資料の準備(支援対象団体の取組状況等に係る資料の作成、助言の実施時に配布する資料の印刷等)、助言の実施にあたり必要な支援対象団体の情報提供は、支援対象団体が行うものとします。 

ページの先頭に戻る