下水道

脱炭素化/資源・エネルギー利用

○ 下水道分野では約530万t-CO2(2019年度実績)の温室効果ガスが排出されている。
○ 一方、下水汚泥が有する有機物の全エネルギーを熱量として換算した場合、下水処理場の年間電力消費量の約1.6倍にも相当する約120 億kWh にものぼるなど、地域資源の再エネとして脱炭素社会に貢献しうる高いポテンシャルも有している。
○ また、リンの年間需要量(約30万t)のうち、約2割に相当する約5万tが下水汚泥に含まれている。さらに、国内で生産・輸入される窒素の約50%に相当する量が下水として流入するなど、下水道は持続可能な物質循環に対しても高い貢献ポテンシャルを有している。 
○ 下水道が有するポテンシャルを最大活用し、下水道を拠点とした新たな社会・産業モデルを創出するなど、今後、我々の社会の脱炭素・循環型への転換を先導する「グリーンイノベーション下水道」を目指す。

【新着情報】
(令和6年2月)下水処理に伴う一酸化に窒素排出の実績把握に向けた調査マニュアル(案)を公開しました!(国土技術政策総合研究所HP)
(令和6年2月)令和5年度 カーボンニュートラル地域モデル処理場計画が登録されました!
(令和6年1月)令和6年度 下水道エネルギー拠点化コンシェルジュ事業の公募を開始しました!
(令和5年6月)令和5年度下水道エネルギー拠点化コンシェルジュ事業の対象団体を選定しました!
(令和5年6月)令和5年度下水道温室効果ガス削減推進モデル事業の対象団体を選定しました!
(令和5年5月)令和5年度 下水道エネルギー拠点化コンシェルジュ事業の公募を開始しました!
(令和5年5月)令和5年度下水道温室効果ガス削減推進モデル事業の公募を開始しました!
(令和5年4月)下水道における脱炭素関連支援概要一覧を公表しました!
(令和5年4月)モデル都市・地域を対象とした脱炭素化案件形成支援の事例集を公表しました!
(令和5年4月)令和4年度下水道施設のエネルギー拠点化コンシェルジュ派遣結果を公表しました!

★下水道分野における温室効果ガス排出とポテンシャル

【下水道分野の温室効果ガス排出量と電力消費量】

  • 下水道分野では約530万t-CO2(2019年度実績)の温室効果ガスが排出されている。
  • この排出量の内訳としては、処理場での電力消費量(約72億kWh)が約54%を占め、ポンプ場での電力消費、燃料使用を合わせると、全体の約65%に相当する。その他、水処理工程におけるCH4 、N2O排出や、汚泥焼却工程におけるN2O排出が一定量を占める。

 
【各処理場における水処理に係るエネルギー消費量と原単位(2019年時点)】
  • 下水道からの温室効果ガス排出量の内、全体の約65%が下水・汚泥処理に係るエネルギー消費に起因する。
  • 下水・汚泥処理に係るエネルギー消費量は処理規模や方式によって異なり、それぞれに応じた対策を講じる必要がある。
   算出方法:pdf
   (下水道統計 2019年度版より算出)
   ※消費電力等の引用値に誤りがあったため、R5. 2/6に差し替え版に修正。


【下水道の持つエネルギーポテンシャル】
  • 一方、下水汚泥が有する有機物の全エネルギーを熱量として換算した場合、下水処理場の年間電力消費量の約1.6 倍にも相当する約120億kWh にものぼるなど、地域資源の再エネとして脱炭素社会に貢献しうる高いポテンシャルも有している。
  • また、農産物の育成に不可欠にも拘わらず、化学肥料の製造に必要なリンは全量を輸入に依存しているが、下水汚泥には約5 万t のリンが含まれている。
  • さらに、国内で生産・輸入される窒素の約50%に相当する量が下水として流入するなど、下水道は持続可能な物質循環に対しても高い貢献ポテンシャルを有している。

  
【下水汚泥リサイクル率】
  • 下水処理過程で発生する下水汚泥は、従来は廃棄物として埋め立てなどで処分されてきたが、肥料やエネルギー利用や、建築資材利用等、多様な資源として活用できる高いポテンシャルを有している。
  • 下水汚泥のマテリアル利用は2011年度(平成23年度)以降は東日本大震災の影響により埋立処分や場内ストックが増えたため、利用が減少したが、2012年度(平成24年度)以降再び上昇に転じている。

              【Excelデータ


 
【下水汚泥エネルギー化率】
  • 下水汚泥は約8割がバイオマス(有機分)であることから、バイオマスとしての特性を活かしたエネルギー利用のポテンシャルを有している。
  • 下水汚泥中の有機物のうち、バイオガス発電や固形燃料化等、エネルギー利用された割合を下水汚泥エネルギー化率として設定しており、2021年度(令和3年度)時点では、約28%となっている。


※下水汚泥エネルギー化率
[1]バイオガスとして有効利用された有機物量、[2]固形燃料として有効利用された有機物量、[3]焼却廃熱として有効利用された有機物量の合計を下水汚泥有機物量(下水汚泥量から無機物を除いた量)で除した割合。
 

★政策動向

<中期ビジョン>
・「新下水道ビジョン」(平成26年7月)における長期ビジョンの1つの柱として、“水・資源・エネルギーの集約・自立・供給拠点化”が掲げられている。
 > 再生水、バイオマスである下水汚泥、栄養塩類、下水熱について下水道システムを集約・自立・供給拠点化とする。
 > 従来の下水道の枠にとらわれずに、水・バイオマス関連事業との連携・施設管理の広域化、効率化を実現する。
・さらに、「新下水道ビジョン」のより一層の推進に向け、平成29年8月に国土交通省が策定した「新下水道ビジョン加速戦略~実現加速へのスパイラルアップ~」においては、概ね20年での下水道事業における電力消費量の半減及び下水処理場の地域バイオマスステーション化への重点的支援等を位置付けた。


“水・資源・エネルギーの集約・自立・供給拠点化”のイメージ

<下水道法改正>
・平成27年5月には下水道法が改正され、下水道管理者は「発生汚泥の処理の当たっては、脱水、焼却等によりその減量に努めるとともに、発生汚泥が燃料又は肥料として再生利用されるよう努めなければならない」とされた。
・また、下水熱利用においても、下水道の暗渠内に民間事業者による熱交換器の設置を可能とされた。

<地球温暖化対策推進法の改正>
・地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律(令和3年法律第54 号。以下「改正温対法」という。)により、 地方公共団体実行計画に、施策の実施に関する目標を追加するとともに、市町村は、地域の再エネを活用した脱炭素化を促進する事業(地域脱炭素化促進事業)に係る促進区域や環境配慮、地域貢献に関する方針等を定め るよう努めることとされた。
http://www.env.go.jp/press/109218.html

<下水道分野における地球温暖化対策>
・令和3年10月に閣議決定された地球温暖化対策計画において、下水道分野では下記2項目が位置付けられている。

 [1]創エネ・省エネ対策の推進(2030年度までに2013年度比130万t-CO2の削減)

 [2]下水汚泥焼却施設における燃焼の高度化等(同78万t-CO2の削減)

・上記目標の達成のためには、下水処理場を活用した地域バイオマス受入や下水熱の推進等の取組の推進により地域全体での効率的なエネルギー利用が必要。
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/keikaku/211022.html

 

<水循環政策における再生可能エネルギー導入促進に向けた数値目標>(内閣府HP)

・令和3年12月13日に開催された「第17回 再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」において、下水道を含む水循環政策における再生可能エネルギー導入促進に向けた数値目標が示された。


<脱炭素社会への貢献のあり方検討小委員会>
・令和3年3月には、脱炭素社会への貢献のあり方検討小委員会において、脱炭素社会の実現に貢献する下水道の将来像を定め、関係者が一体となって取り組むべき総合的な施策とその実施工程表を「脱炭素社会への貢献のあり方検討小委員会報告書」としてとりまとめた。
・脱炭素・循環型社会への転換を先導する「グリーンイノベーション下水道」を目指し、今後、下水道管理者である地方公共団体等の関係者が、戦略的な取組を定める際の指針として利用されることが期待される。
https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/sewerage/mizukokudo_sewerage_tk_000734.html

 

★個別施策・支援情報

下水道における脱炭素関連支援概要一覧(令和5年3月末時点版)

<全般>


<目標・計画の策定>
<技術開発等>
<下水道の省エネの推進>
<汚泥のエネルギー利用の促進>
<下水道への再生可能エネルギーの導入>
下水道への地域バイオマス受入  
<下水熱利用の推進>
<下水汚泥資源の肥料利用>
<広域化・共同化の検討における下水汚泥利活用>
<その他>
 
 
 

★資源・エネルギー利用推進に関する参考情報

各種ガイドライン
パンフレット
関連法令・基本計画等
関連データ

 ※ 主な掲載データ
  ・下水汚泥リサイクル率、下水道バイオマスリサイクル率、下水汚泥エネルギー化率の都道府県別データ
  ・下水処理場におけるバイオガス発電、下水汚泥固形燃料化、下水熱利用の実施箇所一覧
  ・ディスポーザーの導入状況調査結果 等

お問い合わせ先

国土交通省水管理・国土保全局下水道部 下水道企画課 下水道国際・技術室課長補佐 岩渕 光生、脱炭素推進係長 横森 慶、資源利用係長 吉松 竜宏
電話 :03-5253-8411
直通 :03-5253-8427

ページの先頭に戻る