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平成13年度観光の状況に関する年次報告

第1章 観光の現状はどうなっているか

第4節 ●国内観光の動向

2 主要輸送機関の旅客輸送の実績


平成13年の国内旅客輸送のうち,鉄道,フェリー,航空の輸送人員は前年を若干上回った(表1-4-6)。

表1-4-6 輸送機関別国内旅客輸送量



鉄道は,企業の雇用調整や少子化に伴う通学者の減少等により定期旅客が減少する一方,テーマパークや商業施設等への輸送需要が堅調だったこと等から定期外旅客が増加し,JR旅客会社計で0.6%減(対前年比,以下同じ),民鉄計では0.5%増となった。
バス(東京・乗合)は,雇用者減,少子化に伴う定期需要の減少や地下鉄新線開業に伴う路線再編等により5.6%減と10年連続で減少した。また,タクシー(東京)は,0.1%増とほぼ横ばいで推移した。なお,高速道路の通行自動車台数は14億7,389万台,0.6%増となった。
フェリーは,2.1%増と堅調に推移した。
航空は,米国同時多発テロ等の影響により10月以降沖縄線を中心に減少したが,ゴールデンウィークから夏期にかけての輸送が好調だったこと等もあり,全体で1.3%増となった。
  COLUMN  

■ 国内旅行マーケットの動向

近年,国内旅行の主流は従来の企業等による団体旅行から個人旅行に移りつつある。その主な旅行者は,婦人グループを中心に共通の目的を持った人達のサークルや親子3世代,母親と娘など家族旅行の需要が増えてきている。ガイド付きの自然探訪や本格的なハイキング,トレッキングなど目的志向をもった旅行が売れている。また,熟年層の旅行は,満足する価値観のある商品であれば高い値段であっても,購入しているのが現状である。
  COLUMN  

■ USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)開業

国土交通省のまとめた,平成13年度のUSJアクセス輸送状況によると,JR桜島線ユニバーサルシティ駅乗降人員12,941千人,USJ直行バス乗降人員938千人,旅客船によるユニバーサルシティポート乗降人員650千人で,総輸送人員14,529千人であった。
この輸送人員数の結果からも,USJ開業の関西圏経済に与えるインパクトは非常に大きいと考えられ,ある民間シンクタンクが13年12月に公表した調査結果によると,2002年3月末までの入場者数は1,220万人(うち外国人43万人),この観光消費額は,3,647億円(日本人3,455億円,外国人192億円),生産波及効果は7,952億円と推計している。

USJ全景




USJの生産波及効果



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