前(節)へ   次(節)へ
平成13年度観光の状況に関する年次報告

第4章 国内観光振興の施策

第1節 ●観光地の魅力の向上


  COLUMN  

■ 滞在型観光交流空間づくりモデル事業

滞在型観光交流空間づくりモデル事業は,地域の潜在的観光資源の発掘・整備,サービスの提供,環境整備等を総合的に実施することにより,来訪者が地域の生活,文化,自然を体験できる魅力ある「滞在型観光交流空間」を実現することを目的としている。
北海道の後志地域では,「滞在型観光交流空間づくりモデル事業」の対象地域として,旅行者にとって魅力ある「滞在型観光交流空間」の実現を図るための基本構想が検討され,後志地域をテーマ別に分けた5つの各エリアの観光交流空間の整備方向と,フィルムコミッションの設立,広域観光ルート,観光案内所,案内標識や交通システムの充実,農漁業と連携した観光振興,景観整備の推進という後志地域全体の方向がとりまとめられた。
同じく対象地域である石川県の能登地域では,毎年7~9月にかけて,「キリコ祭り」が開催されており,地元住民を巻き込んだ観光振興が進められている。平成13年度には,ホームページや「道の駅」などの情報拠点等を活用し,キリコ祭りを中心とした石川県能登地域の観光情報,道路交通情報を効果的に発信する社会実験を実施した。あわせて,地元FM局や携帯電話を活用した,臨時駐車場の満空情報,当日のお祭り情報の提供を行った。

滞在型観光交流空間づくりモデル事業(能登)



  COLUMN  

■ 観光まちづくりアドバイザー派遣制度

観光需要に適切に対応した観光振興のプランニングや組織づくりを行う人材やノウハウが不足している地域を対象に,実務経験者等からなるアドバイザーが観光まちづくり,人材育成等の取り組みに関する適切な提言を行い,地域による観光振興方策の実施により,地域の振興,雇用の創出を図っている。例えば平成13年度には青森県鰺ヶ沢町等に派遣された旅行マーケットの専門家が,旅行者ニーズに対応した広域観光ルートの造成について具体的にアドバイスしたところ,地域の関係者が,これまでの取組みがニーズにマッチしていない点に気づき,今後の観光振興の方向に関し多くのヒントを得た。
前(節)へ   次(節)へ
All Rights Reserved, Copyright (C) 2003, Ministry of Land, Infrastructure and Transport