平成13年度観光の状況に関する年次報告
第9章 観光に係る安全確保対策
第2節 ●交通安全対策の推進
1 鉄道の安全対策
平成13年中に発生した鉄道運転事故の件数は,908件であり(踏切事故が全体の約53%),死亡者数については314名,そのうち,乗客の死亡者数は0名であった。
鉄道事故の防止を図るため,軌道強化等の線路施設の整備,自動信号化,自動列車停止装置(ATS)の設置・改良,列車集中制御装置(CTC)化,列車無線設備の整備等を強力に推進するとともに,乗務員等の教育訓練の充実,厳正な運行管理の指導を行った。踏切事故の防止については,踏切道改良促進法(13年3月改正)及び第7次踏切事故防止総合対策(13年4月,交通対策本部決定)に基づき,踏切道の立体交差化,構造改良,踏切保安設備の整備等を推進した。異常気象等に起因する輸送障害については,情報の的確な把握のための改善や異常時対応マニュアルの見直し,旅客への情報提供の充実等の指導を行った。
13年1月にJR山手線新大久保駅で発生した人身障害事故に関しては,ホームからの転落に対する安全対策として,非常停止押しボタン,ホーム下の待避スペースの整備等について,全国の事業者に対し指導を行った。13年6月に京福越前本線で発生した列車衝突事故については,保安監査を実施し,その結果に基づき事業改善命令を発出した。
また,13年10月には航空事故調査委員会が改組され,鉄道事故に関して,公正・中立の立場から原因を究明し,鉄道事故の防止に寄与することを目的とした,航空・鉄道事故調査委員会が設置された。
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