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平成15年度観光の状況に関する年次報告

第1章 観光の現状

第4節 旅行の経済に与える影響

3 観光統計の整備状況


本章では観光の現状を様々な統計データ等をもとに記載してきたが,国民の観光志向は多様化しつつあり,また外国人旅行者の日本での行動等は国籍や季節等によって異なり,これらの動向を把握するにはきめ細かい統計調査が必要である。
また,観光地も様々であり,国内観光が総じて低調にあるなか,観光客数が減少している観光地もあれば,賑わいをみせているところもある。このような傾向を適切に把握するには,地域的にきめ細かく,かつ統一的な手法で得られる観光統計が必要となる。
しかも,こういった傾向は短時間のうちに変わりうるとともに,今後わが国が,そして各地域が実施施策を効果測定しながら効率的に観光立国を推進するには,速報性も重要である。
しかしながら,現在,自治体が行っている観光統計は,自治体ごとに個別に行われ,比較や集計ができない状況にあるなど,統計整備に不十分な面が見られる。
  COLUMN 1 スペインの観光統計  

観光大国であるスペインは例えば次のような観光統計を発表している。
● 外国人旅行者数(月単位。毎月20日前後に,前月の統計を発表)
・ 州別外国人旅行者数(注:スペインには17の自治州がある)
・ 国籍別外国人旅行者数
● 観光収入額(四半期単位。3ヶ月ごとの月末に,前月までの四半期の統計を発表)
・ 州別観光収入額
・ 国籍別観光収入額
・ 事項別観光収入額(宿泊,交通等)
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