前(節)へ   次(節)へ
平成15年度観光の状況に関する年次報告

第5章 観光交流空間の形成

第8節 観光レクリエーション施設等の整備

5 親水レクリエーション施設・施策等


施策概要
■河川周辺レクリエーションを促進する事業の推進
河川の高水敷等を公園,緑地,運動場等に利用するための諸施設の整備等を河川環境整備事業等により行った。また,カヌーポート等の整備により,水辺での活動を促進し,親水レクリエーションの促進を図った。
■山地渓流レクリエーションを促進する事業の推進
自然環境との調和を図りながら緑と水辺の空間を確保し,快適な生活環境の整備を行うため,野外活動拠点整備と一体となった渓流整備,または良好な渓流環境の再生を砂防環境整備事業により実施した。
■ダム周辺レクリエーションを促進する事業の推進
ダムを活かした水源地域の自立的,継続的な活性化を図るための「水源地域ビジョン」の策定に,新たに37ダムが着手し,現在,91ダムで取り組んでいる。また,ダム湖活用整備事業を小瀬川・弥栄ダム等継続16ダムで実施した。
また,常時一定水位で利用可能な湖面を創出するレクリエーション湖面整備ダム事業を浄土寺川・浄土寺ダムにおいて実施するとともに,さらに,地方公共団体等が事業主体となるレストラン,キャンプ場等,ダム堤体や貯水池を利用したレクリエーション事業と一体となったレクリエーション多目的ダム事業を新湊川・石井ダム等3ダムにおいて実施した。さらに,地域の創意工夫を活かし,ダム湖を中心とした魅力的な余暇活動の場を整備することにより地域活性化を支援する「地域に開かれたダム」事業を実施した。
■遊漁等施設の整備
内水面の有用な地域資源を活用した内水面地域の活性化を図るため,遊漁等施設の整備を内水面環境活用総合対策事業により行った。
■海洋性レクリエーションを促進する施策の実施
海洋性レクリエーションを健全に普及・振興していくため,プレジャーボート利用の活性化と適正化,安全性の確保,ウォーターフロント空間の魅力の増進,インフォメーション提供体制の強化,クルーズ需要への対応等の施策を実施した。
また,海やみなとに関して地域からの様々な相談に応じる「海とみなとの相談窓口」については,フリーダイヤルとともに,新たにメールによる相談窓口を開設した。
■公共マリーナ等の整備
プレジャーボート需要の増大や多様な海洋性レクリエーション活動に対応するため,公共マリーナ等の整備を行っており,これまで全国65ケ所(平成15年4月時点)で供用している。
■ボートパークの整備
放置艇を適正に係留・保管するため,既存の静穏水域等を活用した簡易な係留施設や,公共空地等を活用した陸上保管施設の整備を推進しており,15年度は鳥取港等16港で整備を行った。
■埠頭整備資金貸付の実施
重要港湾において第三セクターが行うマリーナ整備に対する支援として,港湾管理者が行う無利子貸付に対し,国は埠頭整備資金を活用して無利子貸付を行っている。
■民間マリーナ
民間事業者が行うマリーナ整備に対し,金融上の助成措置等の支援措置が講じられている。
■旅客船ターミナル施設の整備
クルージング需要の増大,旅客交通の高速化等へ対応するため,別府港等14港で旅客船ターミナル施設の整備を行った。
■親水性に富む港湾施設の整備
港湾空間を豊かな交流空間として利用する要請に対応して,親水護岸,海浜やイベント広場等親水性に富む緑地の整備や自然環境の保全・回復・創出に資する臨海部の森・大規模な緑地の整備を,15年度には尼崎西宮芦屋港等123港で行った。
■フィッシャリーナの整備
秩序ある漁港利用を図るため,新たに静穏水域を確保して漁船とプレジャーボート等の利用調整を行うフィッシャリーナの整備を推進している。現在供用中の漁港利用調整事業によるフィッシャリーナは24漁港であり,15年度は12カ所で整備を行った。
■漁港環境整備
快適で潤いある漁港環境を形成するため,漁港内において植栽,親水施設等の整備を行う漁港環境整備事業を実施した。平成15年度には都市住民との交流の円滑化等を図るため,広場,親水護岸等の施設の整備を行う漁港交流広場整備事業を48地区で実施した。
■海岸環境整備
砂浜の保全・復元等により,景観上も優れた人と海の自然のふれあいの場を整備した。
15年度は,小田原漁港海岸,熱海港海岸等201か所において整備を実施した。
■ビーチ利用促進モデル事業の実施
マリーナ等の整備と連携しつつ,大規模なビーチ,遊歩道等の整備を重点的に促進する「ビーチ利用促進モデル事業」を15年度までに12箇所を選定している。
■コースタル・コミュニティ・ゾーンの整備
海岸の整備と併せ,背後地における公園,道路等の整備を計画的,一体的に行うことにより,地域住民が海と親しみ,集い,憩える場としてコースタル・コミュニティ・ゾーンの整備を推進した。
■海と緑の健康地域づくり-健康海岸-の実施 
健康増進のために利用しやすい海岸の形成を図るため,健康海岸として15年度までに17か所を指定した。
■いきいき・海の子・浜づくりの実施
世代間の交流の場,自然・体験活動の場,マリンスポーツの場として青少年が利用しやすい海岸づくりを図るため,「いきいき・海の子・浜づくり」の実施地域として15年度までに31か所を選定した。
■「日本の水浴場88選」の普及・啓発
水質が良好で快適な水浴場を広く普及するために選定した「日本の水浴場88選」について,ホームページ,ポスター・パンフレット等により普及・啓発に努めた。
■自然豊かな海と森の整備-白砂青松の創出-
海水浴と森林浴を同時に楽しめるなど,「白砂青松」で代表される自然豊かな海と森の整備対策事業の実施地区として15年度までに25か所を選定した。
■岬のオアシス構想の推進
近年,地元自治体において岬の灯台を地域のシンボルとして位置付ける地域振興策が企画されており,地元自治体が実施する公園化事業と連携する「岬のオアシス構想」を推進し,平成15年度は長崎県の伊王島灯台において実施された。
前(節)へ   次(節)へ
All Rights Reserved, Copyright (C) 2003, Ministry of Land, Infrastructure and Transport