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平成15年度観光の状況に関する年次報告

第5章 観光交流空間の形成

第8節 観光レクリエーション施設等の整備

6 総合保養地域の整備の再スタートに向けた取組み


施策概要
昭和62年に施行された総合保養地域整備法に基づき,総合保養地域の整備が進められ,国民の余暇活動の充実や地域の活性化に一定の効果をあげてきている。一方,社会経済情勢の変化により道府県のリゾート施設の整備は予定通りには進んでいない。また,体験型余暇活動に対するニーズの高まり等余暇活動について質的な変化も生じており,こうした動向をとらえて,地域住民や地元の民間企業等の発想も取り入れた様々な創意工夫を凝らした取組により成果をあげている事例もでてきている。
こうした状況を受けて「総合保養地域整備法第一条に規定する整備に関する基本方針」の変更を平成16年2月25日に行った。
総合保養地域整備法第一条に規定する整備に関する基本方針のポイント
1)都道府県の現行の同意基本構想の抜本的な見直し
2)時間管理概念の導入・徹底により今後は着実に進行管理
3)今後も政策評価を行い,同意基本構想の適時・適切な見直し(チェック機能の強化)
4)ソフト面の一層の充実及び地域間交流促進
また,地域住民やNPOによる連携・交流活動の促進や人材の育成のための地域の取組等を引き続き支援するとともに,アドバイザーの派遣を実施した。
  COLUMN 10 総合保養地域における地元の創意工夫により成果をあげている事例  

1)琵琶湖リゾートネックレス構想[滋賀県]
○施設整備が段階的・継続的に実施されている事例(マキノ町)
・従来型のスキー場に加え,オートキャンプ場等を整備し,オールシーズン化
・利用者にとって目新しさがあるように,施設の整備を段階的・継続的に実施
・地元の農業従事者のアイディアも取り入れ,キャンプ,自然観察,果実狩り,温泉等ニーズに合った事業の展開
2)栗駒・船形リフレッシュリゾート-オアシス21構想[宮城県]
○体験講座の実施や年間を通じたイベントが開催されている事例(加美町)
・ハーブを利用した,体験講座,各種イベント,庭園での結婚式など様々なアイディアで集客
・500万本のコスモスフェアなど年間を通じたイベントの実施
・スキー場,ゴルフ場,ホテル,温泉施設,各種体験施設の一体的整備。
2)国際リゾート「三重サンベルトゾーン」構想[三重県]
○地域住民や地元企業が積極的に活動している事例(伊勢市)
・江戸時代の伊勢参宮街道の賑わいを再現し,衰退する内宮鳥居前町の活性化を図るため,地元企業が中心となって活動。
・県と市は無電柱化工事や道路再舗装(石畳)の事業を実施。
・毎月一日に季節によって違う餅を販売したり,こまめに小さなイベントを開催する等により,リピーターを確保。
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