平成17年度観光の状況
第1章 進む、観光立国への動き
第1節 外国人旅行者倍増への主な取組
1 訪日外国人旅行者が過去最高
我が国の国際観光政策については、日本製品の輸出拡大による貿易の不均衡問題の解消や諸外国との観光交流の拡大を目指す観点から昭和60年代より「海外旅行倍増計画(テンミリオン計画)」等の施策が展開されてきたところである。その結果、日本人海外旅行者数(アウトバウンド)は昭和60年から10年足らずの間に4倍となったが、訪日外国人旅行者数(インバウンド)は伸び悩み、旅行に関する国際収支は大幅な赤字が続いている。
そのような状況の下、平成15年の小泉内閣総理大臣の施政方針演説において、2010年に訪日外国人旅行者数を倍増するという方針が立てられ、以降、「ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)」として種々の外客誘致キャンペーン活動を展開している。
その後、訪日外国人旅行者数は徐々に増加し、平成17年は平成16年の614万人から59万人(9.6%)増加し673万人となり、過去最高を記録した。
平成17年に日本を訪れた外国人旅行者の国・地域別の割合については韓国、台湾、中国、香港等のアジア諸国・地域からの旅行者が中心となっており、アジア地域からの旅行者で7割程度を占めている。
一方、日本人海外旅行者数は平成15年にSARS、イラク戦争等の影響により一時期落ち込んだが、徐々に回復して平成17年は1,740万人となるなど増加に転じている。
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