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平成18年度観光政策

第3章 魅力ある観光地の形成に向けた取組

第2節 自然環境の保全と観光への活用

2 森林等の保全管理と観光への活用



  (1) 森林等の保全管理等

保健保安林等の計画的な指定の推進、林地開発許可制度の適切な運用、荒廃地の復旧整備や機能の低位な森林の整備等により、良好な森林景観の維持を図る。
森林病害虫や野生鳥獣被害に対する各種防除措置を実施する。特に、白砂青松といった日本を代表する景観美の創出に重要な役割を果たしている海岸松林等を保全するための松くい虫被害対策や、近年、日本海側を中心に被害が拡大しており、里山林等の景観を損なうおそれのあるナラ枯れ被害対策を重点的に推進する。
森林保全推進員等による森林パトロールにより林野火災等各種森林被害の未然防止又は早期発見に努める。
国有林野では、適切な森林の管理経営と保護管理等を行う。また、森林生態系保護地域のうち、保全利用地区(バッファーゾーン)においては、森林の仕組み・働きと森林との接し方を学ぶ場の整備等を行う。

  (2) 森林等の観光への活用

森林の保健・文化・教育的利用を通じて国民の福祉の向上と山村地域の活性化に資するとともに、子供たちの森林体験活動や林業体験学習の場となる森林・施設の整備等、森林環境教育、森林づくりへの国民参加、すべての世代の健康づくり等、森林の多様な利用に対応した森林空間の整備を推進する。
また、これらの森林等の整備に当たっては、幼児から高齢者までのあらゆる年代層や様々な身体条件を持つ人々の利用に対応するためユニバーサルデザイン手法の普及を図る。
保健保安林等の機能向上を図るため、共生保安林整備統合補助事業等により森林の造成、改良等の整備について実施する。
国有林野では、自然休養林等の「レクリエーションの森」を、人と森林との触れ合いの場として積極的に提供する。
国民による自主的な森林づくりの活動の場として「ふれあいの森」、学校等による体験活動・学習活動の場を提供する「遊々の森」の設定・活用を推進する。
次世代へ残すべき遺産として選定した国有林野内の代表的な巨樹・巨木(「森の巨人たち百選」)の保護を図るための地域の取組に対する支援を行う。
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