第II部 平成23年度の観光の状況及び施策
第2章 国際競争力の高い魅力ある観光地の形成
第2節 観光資源の活用による地域の特性を生かした魅力ある観光地の形成
4 良好な景観に関する観光資源の保護、育成及び開発
国際競争力の高い魅力ある観光地の形成のため、地域の景観上重要であって、特に交流人口の拡大の効果が大きく見込まれる「景観法」に基づく景観重要建造物及び景観重要樹木の保全活用を中心とした取組を推進した。
農村景観については、景観と調和のとれた良好な営農条件を確保するため、「景観法」に基づく「景観農業振興地域整備計画」の策定を推進している。
地域における人々の生活又は生業及び当該地域の風土により形成された景観地で、国民の生活又は生業の理解のため欠くことのできないものである文化的景観について、特に重要なものとして30件(平成24年3月現在)の重要文化的景観の選定を行った。また、全国各地に所在する文化的景観に関する調査、保存計画策定、整備や普及・啓発事業に対し補助を行っており、これら取組を引き続き行うこととしている。
「都市緑地法」に基づき都市計画に定めている「特別緑地保全地区」(平成23年3月末現在446地区約5,885ha(近郊緑地特別保全地区を含む))において、宅地の造成等の行為を規制することで自然的環境の保全を図った。また、「社会資本整備総合交付金」等により、地方公共団体による土地の買入れや保全利用のための施設整備の機動的な実施を支援し、良好な都市環境の形成による地域活性化や観光振興に貢献した。
また、山麓斜面に市街地が近接している神戸市等において、グリーンベルトの整備や急傾斜地の緑化等、景観に配慮した砂防関係施設等の整備を実施するとともに、土砂災害に対する安全性を高め緑豊かな都市環境と景観を保全・創出することにより観光の推進に寄与しており、引き続き実施することとしている。
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