第II部 平成23年度の観光の状況及び施策
第4章 国際観光の振興
第2節 国際相互交流の促進
3 青少年による国際交流の促進
ビジット・ジャパン事業の一環として、海外の学校関係者や訪日教育旅行を扱う旅行会社等との意見交換、交流会を行うなど、訪日教育旅行誘致のための取組を推進した。
ワーキング・ホリデーとは、海外の青少年に対して自国・地域の文化や一般的な生活様式を理解する機会を提供するため、自国・地域において一定期間の休暇を過ごす活動とその間の滞在費を補うための一定の就労を認める制度である。我が国は、11の国・地域(オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、韓国、フランス、ドイツ、英国、アイルランド、デンマーク、台湾、香港)との間でワーキング・ホリデーを実施しており、双方の18歳から30歳までの青少年は、各々の相手国・地域において最大1年間滞在し休暇を過ごすことができる。
今後とも、ワーキング・ホリデー制度の広報や利便性の向上に取り組むとともに、現在実施していない国との間では、青少年交流促進の観点も踏まえ、実施について検討していく。
語学指導等を行う外国青年招致事業(以下、JETプログラム、ホームページ:http://www.jetprogramme.org/j/index.html)、外国人国費留学生受入れについての積極的な広報・募集活動の実施及び「21世紀東アジア青少年大交流計画」(平成23年度は12月末までに約6,100名を招へい)等の各種交流事業を通じて、 海外の青少年との交流を促進している。また、訪日旅行のイメージ改善等を目的として、東日本大震災被災地域での勤務経験がある元JETプログラム参加者を被災地へ招待し、帰国後に日本の安全性等を発信してもらう取組を行った。
JENESYSフェスティバル(2011年)での一場面
また、アメリカ等で日本語を専攻している高校生を6週間程度日本に招致し、日本の高等学校への体験入学等を行う「外国人高校生(日本語専攻)短期招致事業」を実施している。平成23年度には92人の外国人高校生を招致し、引き続き実施する予定である。
日本の青少年の海外派遣及び海外の青少年の日本招へいを行い相互交流を図る「青少年交流推進事業」を実施し、平成23年度は日独交流150周年を記念し、日独の学生青年リーダーが、初めて皇太子殿下の御接見を賜った。このほか、平成23年度から新たに、自然体験・スポーツ体験・文化体験等を通し、招へいした海外の青少年との交流の機会を提供する「青少年教育施設を活用した交流事業」を実施し、312人(引率者等含む)を招へいした。さらに、(独)国立青少年教育振興機構においても、様々な国々との国際交流事業を実施し、728人が参加した。
また、平成27年には、161の国と地域から約3万人の青少年が集うボーイスカウトの世界大会「第23回世界スカウトジャンボリー」が山口県で開催される予定であり、平成23年12月には、大会の円滑な実施について、関係行政機関が必要な協力を行う旨の閣議了解を行った。
皇太子殿下の御接見を賜るドイツの青少年
アジア10箇国の青少年が着物体験(山口県)
アジア10箇国の青少年と地元大学生ボランティアとの交流(山口県)
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