※21年度国土交通省関係予算の概要及び具体的な施策等については、以下
のURLに掲載していますのでご参照ください。
http://www.mlit.go.jp/page/kanbo01_hy_000077.html◆編集長だより
○「年末のご挨拶」
広報課長 渋谷 和久
今日は12月26日。いちおう、官庁は「御用納め」です。「いちおう」
と書かせていただいたのは、年末年始も休まず働いている現場の職員もた
くさんいるほか、事故や災害が発生した場合の危機対応体制はしっかりと
っているからです。また、特にこの年の瀬は経済が非常に厳しい状況であ
り、私たちも緊張しながら年末を迎えます。ちなみに私は、年末年始はず
っと東京にいる予定です。
さて、そうは言っても今回が年内最終号なので、簡単に今年を振り返っ
てみたいと思います。今年前半の通常国会では、「道路」についての諸問
題が大きく取り上げられました。特に道路関係業務の執行に関する種々の
支出に関して、国会、マスコミ等で数々の問題点が指摘されました。省内
に「道路関係業務の執行のあり方改革本部」を立ち上げ、4月17日に最
終報告書を公表、支出の見直しなどの改革を進めました。
道路だけではなく、国土交通省全体として、広報経費等の削減や公用車
利用の適正化など、ムダの排除に向けた取組を進め、今週24日に決定さ
れた来年度予算案の中でも、それが反映されています。
(
http://www.mlit.go.jp/common/000029765.pdf のp14)
道路については、平成21年度予算において道路特定財源制度が廃止さ
れるなど、大きな制度の見直しがありました。ダムについても、川辺川ダ
ムに関して、熊本県知事の意見表明を受け、熊本県との間で「ダムによら
ない治水を検討する場」を設けることが決まるなど、ここ数ヶ月、大きな
関心を集めました。
6月の「骨太2008」では、首都圏空港に関し、再来年2010年の
新滑走路等の供用開始当初に、羽田は昼間約3万回、深夜早朝約3万回、
成田は約2万回の合計約8万回の国際定期便就航を実現することが盛り込
まれました。また、年末には、整備新幹線の新規着工区間等に関する方針
が決定されたほか、24日には中央新幹線(いわゆる超伝導リニア)につ
いての調査指示(東京都・大阪市間)が大臣から出されました
タクシー事業を巡る諸問題に対しては、7月に緊急調整区域の指定等を
実施し、12月18日に、供給過剰地域対策等を含む交通政策審議会答申
が出されています。
「明るい話題」(?)としては、10月1日に「観光庁」が発足したこと
があげられます。年明け1月13日は、観光立国実現に向けたアドバイス
をしていただく「観光庁アドバイザリーボード」のキックオフです。サッ
カーの中田英寿選手にも入っていただきました。また、同じく10月1日
には、従来の航空・鉄道事故調査委員会と海難審判庁を再編して、「運輸
安全委員会」及び「海難審判所」の2つの組織が発足しています。
さて、「100年に一度」という世界的な金融危機に直面し、10月に
は第一次補正予算が成立、年明けの通常国会冒頭には第二次補正予算案が
提出されます。年末の与党税制改正大綱には、住宅税制、土地税制を中心
に、思い切った拡充措置が盛り込まれました。このほか、12月15日に
は、国土交通省として、「住宅・不動産市場活性化のための緊急対策」を
取りまとめています。
残念なことに、今年も各地で災害が発生しました。中でも、6月14日
に発生した「平成20年岩手・宮城内陸地震」は、大きな被害をもたらし
ました。国土交通省では、今年発足させた「緊急災害派遣隊(TEC-FORCE)」
をのべ1500人現地に派遣し、応急復旧や復旧工法等についての支援を行い
ました。
まだまだたくさんありますが、長くなるのでこのくらいにします。春田
事務次官は、昨日の記者会見で、今年1年を振り返って「漢字1字」で、
との質問に対し、「経済が大きく転換したし、行政自身も転換点に立って
いる」という意味で、「転」という漢字をあげました。来年は、経済も行
政も、良い方向に転換するよう、私たち一丸となって努力していきたいと
思います。
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皆さま、どうぞよいお年をお迎えください。