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2009/8/27 第230号
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◇目 次◇
1新着情報
・本日の報道発表
・大臣会見要旨(8月25日)
・事務次官会見要旨(8月24日)
2政策クローズアップ
「海の10モードプロジェクト」
3お知らせ
・新型インフルエンザへの対応について
◆新着情報[8月27日発表分]
【報道発表】※各URLで内容を見ることができます。
○リコールの届出について(ジャガー XJ8 3.5 他)
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha08_hh_000392.html
○日本・エジプト航空当局間協議の結果について
http://www.mlit.go.jp/report/press/cab03_hh_000095.html
○第4回 ベトナム国 道路官民研究会の開催について(お知らせ)
~海外における官民協働型(PPP)インフラ整備に関する官民研究会~
http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo07_hh_000062.html
○国内における水危機に関する意識調査の結果について
http://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo01_hh_000028.html
【金子大臣会見要旨(平成21年8月25日)】
http://www.mlit.go.jp/report/interview/daijin090825.html
【谷口事務次官会見要旨(平成21年8月24日)】
http://www.mlit.go.jp/report/interview/jikan090824.html
◆政策クローズアップ
○「海の10モードプロジェクト」
海事局では、平成20年度より、環境省とともに我が国海事産業の関係機関の協
力を得ながら、船の燃費指標を確立する「海の10モードプロジェクト」に取り組
んでいます。本プロジェクトのこれまでの成果を踏まえて、(財)日本海事協会、
海事産業関係者等が参加した(財)日本船舶技術研究協会を中心とした産学官に
よる検討の場(※1)において、コンテナ船の環境性能鑑定サービスのための
「鑑定ガイドライン」を作成、本年7月31日より同サービスが(財)日本海事
協会で開始されました。
※1:<参考>産学官との連携→ http://www.jstra.jp/html/a03/a3b01/a3b1c02/
(1)背景
地球温暖化対策や経営合理化や経費削減等の観点から、船を運航している海運
会社にとって、燃料消費量を削減することが大きな課題となっており、そのため
にはより速いスピードで運航でき、より燃料消費量の少ない性能の良い船が望ま
れています。
船は、自動車などオートメーションで大量生産されるものと違い、通常、船主
の注文を受けてから造船所おいて設計・建造が行われます。設計にあたっては、
船社と造船所の間で波や風のない状態でのスピード等を取り決めるのが通例とな
っており、建造終了後、設計通りの性能が出ていることを、海上試運転で確認し
た後、船主に引き渡されることになります。
通常、海上試運転は静穏な海象状態で行われますが、実際の運航時の性能は、
波や風によって大きく変化します。例えば、同じような自動車運搬船について、
波が高くなるにつれて大きな性能の差が生じ、最も性能の良い船と悪い船の燃料
消費量の差は年間約2,000トン(ドラム缶1万本分)にも達するケースがあると
いう報告もあります(※2)。こうした実運航での性能格差は、技術的な理由も
さることながら、それを測る評価基準が存在しなかったことが大きな要因の一つ
です。
※2:<参考>「TECHNO MARINE 884号」(2005年3月)
最適速力と実海域での性能差(田中良和 著)
(2)海の10モード
自動車では、10・15モード燃費やJC08モード燃費があり、車の性能を表示する
際のカタログ値等として広く利用されています。例えば、自動車の10・15モード
燃費は、市街地や郊外での実際の走行を模擬した、加速、減速、アイドリング等
の10及び15の走行パターンが設定され、実車を用いて評価されています。
「海の10モード」は、こうした自動車の10・15モード燃費やJC08モード燃費の
コンセプト、即ち、複雑な現実の走行(運航)状態を単純化しパターン化するこ
とで、実態に即した燃費を算定する、という考え方を取り入れたものであり、波
や風、貨物の積載状態等を設定し、最終的に10 パターンの運航モードを設定し
て評価を行っていることから「海の10モード」と呼んでいます。
船の場合、受注生産品であることから(シリーズ船型を除き)一隻毎に仕様が
異なり、大量生産される自動車のように同型の実車での結果を利用する方法をと
ることができません。そのため、[1]設計段階で精度よく実際の運航時の性能
を評価できる手法(実海域性能評価手法)を開発し、さらに、評価結果の客観性
・透明性を高めるために、[2]第三者による認証システムを構築することとし
ています。
(3)研究開発
「海の10モード」に関する研究開発は、国からの受託により独立行政法人海
上技術安全研究所において関係者の協力を得ながら進めています。
[1]実海域性能評価手法
コンピュータシミュレーションを基本として、実海域での性能を評価する手法
です。コンピュータシミュレーションに、長さ数メートルの模型船による水槽試
験の結果を取り入れることで、これまで精度のよい評価が困難であった波の影響
を精度良く推定できる手法を開発しています。現在、我が国の海事産業の関係機
関の協力を得て、実際に運航している一般商船に各種計測機器をとりつけ、波や
風の情報と併せて船のスピードや燃料消費量等を計測し、手法の妥当性を検証し
ています。
[2]第三者による認証システム
実海域性能評価手法のプロセスを基準化してガイドラインを作成し、あわせて
これを公証する認証システムの開発を行っています。
冒頭でご紹介した(財)日本海事協会によるコンテナ船の環境性能鑑定サービ
スは(3)の成果を活用したものであり、引き続き、コンテナ船以外へも対象を
拡大していくため、主要な船種に適用可能な実海域性能評価手法の確立に取り組
んでいきます。
発表資料: http://www.mlit.go.jp/report/press/kaiji01_hh_000046.html
◆お知らせ
○新型インフルエンザへの対応について
8月19日に厚生労働大臣より、新型インフルエンザについて、本格的な流行が
すでに始まっている可能性があるとの見解が示されました。このような状況を受
け、当省では、所管の事業者・事業者団体などに対し、手洗い、うがいの励行な
どを適切に実施するなど、改めて感染拡大防止対策の徹底を図るよう、平成21年
8月20日に要請を行いました。関係者の皆さまのご協力をお願いいたします。
新型インフルエンザ関連情報はこちら→ http://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/solas/influ/shingata.html