MLIT mail magazine◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
2009/10/7 第256号
国土交通省メールマガジン(MLITメルマガ)のご利用ありがとうございます!
MLITメルマガでは、新着の報道発表資料のほか、皆さまの生活に役立つ
情報などを盛り込んでお届けします。是非ご覧ください!
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇MLIT mail magazine
◇目 次◇
1新着情報
・本日の報道発表
2現場レポート
「災害復旧活動の迅速化へ」
~道路トンネル内の無人調査ユニットの開発~
3お知らせ
・海上保安庁音楽隊「第16回定期演奏会」のご案内
◆現場レポート
○災害復旧活動の迅速化へ ~道路トンネル内の無人調査ユニットの開発~
(北陸地方整備局北陸技術事務所)
北陸地方は、美しく豊かな自然に恵まれている一方、集中豪雨などの異常気
象時には水害・土砂災害などが発生しやすく、また、冬期は豪雪や波浪という
厳しい自然条件に置かれています。
地震や水害・土砂災害・雪害といった災害に、迅速な対応を行うため、北陸
地方整備局管内に3つの防災拠点「防災センター」を設置。当事務所は、セン
ターの一つとして、防災活動を第一優先に、防災・建築に関する技術の開発や
普及、情報の収集・提供を行っています。
開発分野では、主に災害時に危険箇所などで活躍する建設機械の無線遠隔操
縦技術の開発、展開を図っています。今回はそのうちの一つ、「道路トンネル
無人調査ユニット」を紹介します。
新潟県中越地震では震源に近い国道17号の和南津トンネルが被災し、覆工
コンクリートのクラウン(天端)部で長さ約20m、幅約2m、重量約50t
の剥落などが発生。このため全面通行止めとなり、近くの県道も被災したこと
から交通網が寸断され、災害の復旧・支援に大きな障害となりました。
また、本震後の余震が頻繁に発生したため、二次災害防止の観点から、人に
よる被災状況調査を2日間行うことができず、迅速な災害復旧活動が困難な状
況でした。
無人調査ユニットは、無人でトンネル坑内の状況を確認できる映像情報の収
集を可能とする装置で、安全で迅速な復旧活動の支援に資するため、当事務所
において開発したものです。
この開発機は、有事の際の搬送を容易にすることと、構成する機器の性能が
陳腐化した際に取り替えを可能とすることを目的に各機器のユニット化を図っ
たものです。本ユニットは、トンネル坑内の全景及び壁面の映像情報をリアル
タイムに基地局に伝送する「移動局」と、坑口付近で移動局の操作と伝送され
た映像を表示し記録する「基地局」に大別されます。
<道路トンネル無人調査ユニットの主な機能>
・トンネル内全景と壁面(アーチ、側壁)や、施設などの任意の位置及び範囲
の状況がリアルタイムに確認でき、映像の録画が可能
・遠隔操作は、無線で500m(見通しが効く範囲に有効)、有線で500m
(見通しが効かない範囲に有効)での操作が可能
・操作可能延長は500m、両坑口からの入坑で延長1kmのトンネル調査が
可能(当整備局管内のトンネルの9割をカバー可能)
・走行速度は約1km/h、稼働限界は2時間(片道500mの往復を2回分)
・走行走破性は段差10cm程度(ロール:30°程度、ピッチ:30°程度)
・防水性能は、降雨程度の中で使用可能(水深2cm以上での使用は不可能)
・動画映像から展開写真の作成が可能(別途発注)
※機器詳細はこちら:
http://www.hrr.mlit.go.jp/hokugi/04/tonneru/tonnneru.pdf
一刻も早い復旧活動ができるよう、災害対策用機械として1台を保有し、有
事の際には迅速に全国へ運搬可能とし、また、防災センターや事務所に様々な
災害対策用機械・電気通信機器を配備し、地域の皆さまの安全を守るため、い
つでも出動できるように体制を整えています。
◆お知らせ
○海上保安庁音楽隊「第16回定期演奏会」のご案内(海上保安庁)
11月14日(土)に海上保安庁音楽隊 第16回定期演奏会を開催します。
行進曲「ホワイト・ローズ(J.P.スーザ)」などのクラシックの他、大河ド
ラマ「天地人」メインテーマ(大島 ミチル)や「ヒール・ザ・ワールド
(M.ジャクソン)」などのポピュラーまで、幅広いジャンルでお楽しみいた
だけるステージを予定。現在、入場希望者を募集しています。応募の締切は
10月23日(金)、応募方法等詳細は海上保安庁ホームページをご覧ください。