なぜ鉄道の騒音は起こりますか。また、どのような対策を取っていますか? |
鉄道の騒音は、主に ・レールの上を車輪が回転することにより発生する音 ・レールの上を列車が走行することによって、 鉄道の施設(高架橋等の構造物)が振動し発生する音 ・列車の高速走行時に発生する風切り音 ・列車に搭載している機器(モーター)等から発生する音 の4種類の騒音が複合し発生しています。 列車の騒音の大きさは、地形や鉄道の施設、走行する列車の種類の違いなどから騒音の大きさが変わるので、一概に騒音の大きさを答えることは出来ませんが、新幹線では騒音に関して、住宅地域では70デシベル(dB)以下、商工業地域では75dB以下とすることが望ましいとする環境基準が定められており、新幹線を建設するときや完成した後に施設の管理を行うときには、この基準によって騒音対策を進めています。 |
鉄道が安全に走行するために、どのような対策がとられていますか? |
鉄道には、多くの信号や標識、運転の安全に関するルールがあります。 運転士がこれらの信号や標識、運転の安全に関するルールをよく理解し、きちんと守ることによって、鉄道の安全が確保されています。 また、運転士さんが信号・標識のルールを守っていても、人の注意力にはどうしても限界があり、見落としやカン違いが絶対ないとは限りません。このため、赤信号を見落としたり制限速度を超えたりしたときに自動的に列車にブレーキをかける仕組みや、線路周辺に設置した地震計などで地震をいち早く検知して、大きな揺れが列車に届く前に安全に列車を停止させる仕組みなどが働いています。 |
鉄道をより向上させるためにどのような工夫をされているのですか? |
国土交通省では、日本の鉄道をよりよいものとするため、鉄道事業者など関係者と協力しながら、鉄道の安全、安心の確保、鉄道ネットワークやサービスの充実、さらなる利便性の向上に努めています。 まず何よりも大事なのは安全・安心の確保です。 国土交通省では、鉄道事業者が法令や基準を守っているかを図面や現地で検査したり、重役を含めた会社の職員に対し面接を行い、安全意識の徹底や安全管理体制をチェックしたりして、事故の再発防止と安全性の向上に全力で取り組んでいます。 鉄道ネットワークやサービスの充実については、北海道から九州まで、新幹線を建設したり、、都市部の通勤・通学を担う地下鉄や、空港と都市部を結ぶ空港アクセス鉄道の整備をすすめています。平成28年3月にはついに、北海道の新函館北斗駅まで、青函トンネルをくぐって新幹線が到達しました。 一方、すでにある路線を有効に活用し、利用者にとってより便利なものとするため、「都市鉄道等利便増進法」という新しい法律を活用して、神奈川県の相鉄線と、JR横須賀線や東急東横線をつなぐ相鉄・JR直通線や相鉄・東急直通線などの整備をすすめています。 また、高齢者や障害者なども含めたあらゆる人々が利用しやすい駅にするため、鉄道駅におけるバリアフリー化(車いす対応エレベーター、ホームドアの設置など)に取り組んでいます。 さらに、未来の鉄道として、超電導リニアモーターカーや、線路の幅が異なる新幹線と在来線の直通運転が可能となる軌間可変電車(フリーゲージトレイン)の技術開発にも取り組んでいます。 国土交通省では、日本の鉄道をよりよいものとするため、鉄道事業者など関係者と協力しながら、鉄道の安全、安心の確保、鉄道ネットワークやサービスの充実、さらなる利便性の向上に努めています。 |