4.11.1.3.1 橋梁モデル(LOD2)の概要

橋梁モデル(LOD2)では、橋梁の形状を、主要な部分を簡略化した立体又は面の集まりとして表現する。橋梁モデル(LOD2)は、橋梁を面の集まりとして表現するか立体として表現するかにより、LOD2.0及びLOD2.1に区分する。LOD2.0では橋梁を面として取得し、LOD2.1では橋梁を立体として表現する。

標準製品仕様書は、原則としてLOD2.0を採用する。ただし、ユースケースの必要に応じてLOD2.1を採用できる。

4-493 — LOD2.0及びLOD2.1の区分

その他の構造物モデル(LOD2)に含むべき地物

対応するCityGMLの地物型

LOD2.0

LOD2.1

橋梁
道路橋、鉄道橋及び桟道橋の場合は、主桁と床版を含む。
それ以外の橋梁の場合は、上部工(床版及び主桁)、階段、及び踊り場を含む。

Bridge

橋梁部分

BridgePart


一つの橋梁を、主題属性の異なる複数の部分に分ける場合は必須とする。


一つの橋梁を、主題属性の異なる複数の部分に分ける場合は必須とする。

屋根面

RoofSurface


屋根がある場合は必須とする。

底面

GroundSurface


接地している部分がある場合は必須とする。

外壁面

WallSurface

閉鎖面

ClosureSurface


BridgePartを使用する場合は必須とする。

屋外床面

OuterFloorSurface


屋根が無い場合は必須とする。


屋根が無い場合は必須とする。

屋外天井面

OuterCeilingSurface


WallSurfaceとの区分が必要な場合は必須とする。

構造上不可欠な要素
トラス、アーチ、パイロン、吊材、ケーブル

BridgeConstructionElement

屋外付属物
高欄、手すり、庇、庇の柱。道路橋・鉄道橋の場合は、階段、踊り場スロープを含む。

BridgeInstallation

必須

条件付必須

任意

4-54 — 橋梁の部材の名称

橋梁モデル(LOD2)の取得イメージを4-494に示す。

4-494 — 橋梁モデル(LOD2)の取得イメージ

LOD2.0

取得例

説明

道路橋、桟道橋及び鉄道橋は、床版の外周を、高さをもった面として表現する。

横断歩道橋、ペデストリアンデッキ及び跨線橋は、本体(上部工、階段及び踊り場)の外周を取得し、高さをもった面として表現する。
階段の個々の段は取得せず、下端と上端を結んだ平面として表現する。

LOD2.1

取得例

説明

道路橋、桟道橋及び鉄道橋は、床版及び主桁によって、厚みと高さをもった立体として表現する。
橋脚などの構造上不可欠な部材(BuildingConstructionElement)を表現してもよい。
上図では、橋脚を表現している。

横断歩道橋、ペデストリアンデッキ及び跨線橋は、本体(上部工、階段及び踊り場)を、それぞれを厚みと高さを持った立体として表現する。
上部工、階段及び踊り場は分けて取得できる。
階段の個々の段は取得せず、下端と上端を結んだ面として表現する。

横断歩道橋等に本体と一体的な屋根があった場合は、境界面を分けて取得する。上図では、上部工が屋根と壁に囲まれていたため、屋根(RoofSurface)及び外壁面(WallSurface)及び下面(OuterCeilingSurface)に境界線を分けて取得している。
橋脚などの構造上重要な部材(BuildingConstructionElement)を表現してもよい。上図では、橋脚を表現している。