6.4.2 ファイル単位とファイルサイズ

3D都市モデルのファイル単位は、「JIS X 0410 地域メッシュコード」に定められた統合地域メッシュ(第2次地域区画、一辺の長さ約10km)又は基準地域メッシュ(第3次地域区画、一辺の長さ約1km)単位を基本とし、6-18に示す応用スキーマの単位により分割する。また、一つのファイルには、同一の空間参照系のオブジェクトのみを含む。

ただし、地下埋設物モデルについては、付録7 公共測量標準図式 第84条において定められた国土基本図の図郭をファイル単位とする。国土基本図の図郭は、地図情報レベル2500(一辺の長さ南北1.5㎞、東西2㎞)とする。

なお、洪水浸水想定区域、津波浸水想定、高潮浸水想定区域及び内水浸水想定区域は、さらに6-18に示す単位にファイルを分割すること。

6-18 — ファイル単位

応用スキーマ

ファイル単位

建築物

基準地域メッシュ(第3次地域区画)

橋梁

トンネル

その他の構造物

地下街

都市設備

植生

道路

鉄道

徒歩道

広場

航路

汎用都市オブジェクト

地形

統合地域メッシュ(第2次地域区画)

土地利用

水部

土砂災害警戒区域

都市計画決定情報

その他の区域

拡張製品仕様書において拡張した地物

洪水浸水想定区域

基準地域メッシュ(第3次地域区画)
加えて、同一のメッシュに複数の洪水予報河川や水位周知河川が含まれている場合は、洪水予報河川及び水位周知河川の単位とする。また、「洪水浸水想定(計画規模)」と「洪水浸水想定(想定最大規模)」とはそれぞれファイルを分ける。

津波浸水想定、高潮浸水想定区域、内水浸水想定区域、ため池ハザードマップ

統合地域メッシュ(第2次地域区画)
加えて、計算条件等の設定が複数設定されている場合は、設定毎にファイルを分ける。

作成したファイルをウェブサイトにアップロードしたり、ウェブサイトからダウンロードしたりする際の通信環境や、ソフトウェアでの読み込み時の処理能力を考慮し、1ファイルのデータ量は最大1GBとする。これを超えた場合にはファイルを分割する。

ファイル分割は、より細かいメッシュの集合となるように行う。ファイルを分割する場合のルールを6-19に示す。分割したファイルは、同じメッシュが重複して含まれないように注意すること。

また、ファイルの境界では地物の分割は行わない。複数のメッシュに跨って存在する地物は、それぞれのメッシュに平面投影した形状が含まれる面積の割合を算出し、この割合が最も大きいメッシュに対応するファイルに含む。ファイル面積は、m2で計算し、小数点2桁(3桁目で四捨五入)で比較する。面積が同じ場合はメッシュ番号の小さい方とする。

6-19 — ファイル分割ルール

基本となるファイル単位

分割ルール

第2次地域区画

緯線方向、経線方向に2等分に区切る「4分割」を基本とする。

4分割の例

4分割したファイルであっても、ファイルサイズが上限を超える場合は、上限を超えるファイルのみを第3次地域区画に分割する。
第3次地域区画に分割したファイルであっても、ファイルサイズが上限を超える場合は、上限を超えるファイルのみを第3次地域区画をファイル単位とする場合の分割ルールに従い分割する。

第3次地域区画

2分の1地域メッシュ(第3次地域区画を緯線方向、経線方向に2等分してできる区域)に分割することを基本とする。

2分の1地域メッシュの例

2分の1地域メッシュに分割したファイルであっても、ファイルサイズが上限を超える場合は、上限を超えるファイルのみを4分の1地域メッシュ(2分の1メッシュを緯線方向、経線方向に2等分してできる区域)に分割する。

4分の1地域メッシュの例

なお、4分の1地域メッシュに分割してもファイルサイズが上限を超える場合は、ファイル名称の[オプション]を使用し、ファイルを分割する。

 

6-20 — 留意事項58: 地下埋設物モデルの分割

ID

/att/deliverable/11

主題

標準作業手順

分類

要件分類5: 3D都市モデル整備の成果品取りまとめ手順の留意事項

条文

地下埋設物モデルがファイルサイズの上限(1GB)を超える場合は、上限を超えるファイルのみを、国土基本図の図郭(地図情報レベル500)に分割する。