M.10.1.2.2 作業手順(トンネル、カルバート、シェッド、シェルター)
DMデータの道路縁から、道路中心線を作成する。
a)で作成した道路中心線を中心とし、トンネルの幅を用いてポリゴンを作成する。
トンネルの幅は、トンネルの外壁の厚みを含む幅又は坑門の幅とする。トンネルの外壁の厚みを含む幅はトンネル標準断面図から取得することを基本とする。また、坑門の幅は坑門工一般図から取得することを基本とする。DMデータで坑門の形状が取得されている場合及び坑門の幅を航空写真などの測量成果から取得可能な場合は、それをトンネルの幅としてもよい。
カルバート、シェッド及びシェルターの場合は一般図又は航空写真より、外形の幅を取得する。
TunnelPartを用いてトンネルを延長方向に区切る場合は、ポリゴンを任意の位置で区切る。図M-7 — トンネル標準断面図の例 [出典:[20]]
図M-8 — 坑門工一般図の例 [出典:[20]]
各坑門と道路中心線の交点の路面標高値を取得する(図M-9)。
トンネルの場合は各坑門と道路中心線の交点の路面標高値(路面上での標高)を取得する。路面標高値は、計測によって取得した標高値又は図面に記載された標高値とする。TunnelPartを用いてトンネルを延長方向に区切る場合は、各区切り位置の路面標高値も取得する。
カルバート、シェッド及びシェルターの場合はこの工程は不要である。図M-9 — 道路中心線と坑口の中心線の交点の取得イメージ 構造物の最低標高値を算出する。
トンネルの最低標高値は、トンネル標準断面図に記載されたトンネルの深さとc)の路面標高値から算出する。TunnelPartを用いてトンネルを延長方向に区切る場合は、区切った区間ごとに最低標高値を算出する。
カルバート、シェッド及びシェルターの最低標高値は、構造物の上からの正射影と地形との交線の最下部点の高さ(最も低い標高)を取得する。図M-10 — カルバート、シェッド及びシェルターの最低標高値の取得イメージ 構造物の最高標高値を算出する。
トンネルの最高標高値は、坑門工一般図又はトンネル標準断面図から坑門を含むトンネルの高さを取得し、b)の路面標高を用いて算出する。TunnelPartを用いてトンネルを延長方向に区切る場合は、区切った区間ごとに最高標高値を算出する。
カルバート及びシェッド、シェルターの最高標高値は一般図又は航空測量成果(航空写真、航空レーザ点群)より取得する。図M-11 — シェッド及びシェルターの一般図の例 [出典:道路施設台帳サンプルデータD050]
b)で作成したポリゴンにd)で算出した構造物の最低標高値を付与する。
図M-12 — TunnelPartを用いない場合の側面イメージ(左)とTunnelPartを用いた場合の側面イメージ(右) f)で構造物の最低標高値を持ったポリゴンをe)で算出した構造物の最高標高値まで上向きに押し出し、立体とする。
図M-13 — TunnelPartを用いない場合の側面イメージ(左)とTunnelPartを用いた場合の側面イメージ(右)
トンネルモデル(LOD1)の作成例を図M-14に示す。