報道・広報

「自動車整備技術の高度化検討会」報告書の公表について

平成28年8月25日

 

 
 国土交通省では、自動車整備事業者における整備技術の高度化を図るため、平成23年度から、有識者、関係団体等からなる「自動車整備技 術の高度化検討会」(座長:須田義大東京大学生産技術研究所次世代モビリティ研究センター長・教授)を設置して、事業者が今後備えるべき整備設備(環境)及び人材育成体制の拡充方策について検討してきました。[別添1参照]
 平成27年度以降、
 [1] 事業者におけるスキャンツールの使用状況等の調査
 [2] 一般の整備事業者で使用する汎用型のスキャンツールに備えるべき新たな標準仕様案
 [3] スキャンツールの活用、近年実用化された新技術等に係る整備要員への教育のあり方
について検討を行い、その結果を報告書として取りまとめましたのでお知らせいたします。
 

   スキャンツールとは、車載コンピュータに接続することで、自動車の電子機器の目では見えない故障や劣化を把握するとともに整備作業のサポートができる整備機器で、近年の自動車整備に必要不可欠なものです。また、汎用型とは、複数の自動車メーカーに対応したものをいいます。
 
 
<報告書のポイント>
 近年、自動車のハイブリッド・システムや衝突被害軽減ブレーキ等の先進安全技術が急速に普及してきており、自動車整備事業者においては、このような技術に対する適切な点検・整備のあり方が課題となっている。このため、平成27年度以降、これらの技術の故障を診断するスキャンツールのあり方について調査・検討を行い、報告書をまとめた。[別添2参照]
 
[1]  整備事業者におけるスキャンツールの使用状況
  整備事業者のスキャンツールの普及率は78%であった。また、整備事業者は、汎用型のスキャンツールについて、ハイブリッド・システムに対応したものとして欲しいという強い要望があることが分かった。
 
[2] 汎用型のスキャンツールの新たな標準仕様案について
  汎用型のスキャンツールの標準仕様については、これまでは排ガス装置の故障診断に限られていたが、ハイブリッド・システムや衝突被害軽減ブレーキに使用されているセンシングデバイス等の故障診断も新たに追加する(車両総重量3.5t以下の車両にあっては平成29年度)ように標準仕様案をまとめた。
 
[3] 整備要員に対する高度診断教育について
   今年度から、高度化されたスキャンツールを用いた診断技術等を習得する研修(ステップアップ研修)、新機構・新装置の構造、機能制御方法等を習得する研修(新技術研修)を実施する。

 

なお、報告書については、以下の国土交通省ウェブサイトで公表しております。
http://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk9_000023.html
 

お問い合わせ先

国土交通省自動車局整備課 福田、奧村
TEL:03-5253-8111 (内線42413,42414)

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