令和5年6月30日
国土交通省では、トラックドライバーの労働力不足が懸念される「物流の2024年問題」等に対し、モーダルシフトの受け皿となる内航フェリー・RORO船ターミナルの機能強化を検討するため、「次世代高規格ユニットロードターミナル検討会」を設置し、検討を行ってまいりました。
この度、今後の取組の方向性等について中間とりまとめを行いましたので、公表いたします。 |
(現状・課題)
・内航フェリー・RORO船による輸送は、一度に大量のユニットロード貨物
※1を運搬
※2するため、特にド
ライバーの実労働時間の短縮に効果があり、環境負荷低減に寄与するとともに、災害時には緊急輸送手
段として利用可能であるなど、国内物流を維持する上で極めて重要である。
・2024年度からのトラックドライバーの時間外労働の上限規制等により労働力不足の問題が顕在化する
中、モーダルシフトの受け皿となる内航フェリー・RORO船ターミナルについて、既に、船舶輸送スペ
ースの確保が困難な場合や、ターミナルが狭隘で非効率な荷役となっている例も多い。
・このため、必要となる港湾整備及び情報通信技術による荷役効率化等を図る「次世代高規格ユニットロ
ードターミナル」の形成に向けた取組を推進する必要がある。
(※1)一定の単位(ユニット)にまとめて輸送される貨物
(※2)例えば、長距離輸送において、一度の航行で100台以上のシャーシ(動力を持たない被けん引車両)を運搬可
(今後の取組の方向性)
ターミナルの規模の確保や生産性の向上を図るとともに、荷役効率化に向けた情報通信技術等の導入
に向けて、各社共通の課題は検討会での議論等を通じ利用者の視点を十分取り入れながら検討を進める。
○当面の取組
・船舶大型化等に対応した岸壁やシャーシ・コンテナ置き場等の整備推進
・シャーシ・コンテナ位置管理等のシステム整備
・モーダルシフト輸送需要を踏まえた小口積替施設やリーファプラグの整備推進
・緊急物資輸送等に際し、係留に必要な情報をサイバーポート上で閲覧できるよう機能改修の検討
今後、個別施策の具体化など、より詳細な検討を進め、来年1~3月頃に最終とりまとめを予定。
(検討会の会議資料等については、以下の国土交通省HPに掲載しております。)
https://www.mlit.go.jp/kowan/kowan_tk6_000098.html