1.事業の概要
1)位 置:鹿児島県大島郡瀬戸内町
2)諸 元:主な工法:砂防堰堤 6基
3)総事業費:約11億円
2.目的、必要性
1)目 的:土石流災害の防止のため
2)必要性:
勝能(かちゆき)川は奄美大島(あまみおおしま)南部の加計呂麻島(かけろまじま)に位置する土石流危険渓流で,その地形は,急峻な山地と小扇状地で形成されており,わずかな扇状地に人家28戸,公民館,災害弱者施設(精神薄弱者施設)等が立地している。
流域内は随所に崩壊地が見られ,また,河道内にも不安定土砂が厚く堆積しており,次期出水による土砂流出の危険性が高く,その被害も甚大なものと予想されるため,土砂災害防止対策が急務である。
3.費用効果分析の結果
土石流対策事業の費用便益分析マニュアル(案)に基づいて分析
便益(B) |
費用(C) |
事業効果(B/C) |
18.61億円 |
8.96億円 |
2.08 |
4.検討
以下の評価項目及び上記の費用対効果分析結果を総合的に判断の上、採択。
災害発生時の影響の大きさ |
過去の災害実績 |
災害発生時の危険度 |
地域開発の程度 |
保全人家戸数 |
重要公共施設 |
災害弱者施設 |
直近の災害発生年 |
過去10年間の災害履歴 |
荒廃の状況 |
地形・地質の状況 |
植生の状況 |
河床勾配 |
砂防設備整備状況 |
住宅・宅地開発の有無 |
最大被災戸数 |
重要公共施設の被災 |
災害弱者施設の被災 |
28 |
3 |
重要あり |
なし |
なし |
なし |
なし |
10%以上 |
- |
不良 |
1/8以上 |
未整備 |
無 |
5.日程・手続き
平成13年度 事業着手予定
6.関係者の意見
当箇所の隣接地区である西阿室(にしあむろ)川で,平成12年10月の集中豪雨により,約50戸が床上浸水被害を受けていることから,当箇所も災害に対する不安があり,高齢者率も高い地区でもあることから,地元自治体から土砂災害対策について強い要望がある。